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ショートショートコメディ 「タンクトップ」 

「おい、そこのお前!そんなにでっけーちんぽぶら下げて、
どこに行くつもりだ。戦争でもあるまいに」

橋の欄干を背に佇むタンクトップの男が、歩いている僕に声をかける。

僕はちんぽが大きいのではない。金玉が大きいのだ。
小さい頃から、金玉に味噌を塗り込んでいたのだが、
ある時、近所の野良犬に味噌を全て舐め取られてしまった。
その次の日から次第に、両足の太ももが大きくなっていった。
(まるで、ラグビー選手のようだな)
そんなことを思っていると、次第に金玉が膨れ上がっていったのだ。
最近もラグビーW杯を見ていて、
(ラグビー選手の太ももは太いなぁ)
と思っていると、なんと、金玉が大きくなっているではないか!
そんな僕に向かって、タンクトップの男は「でっけーちんぽ」
と声をかけてきた。

普段なら絶対こんなことはしないのだが
僕は彼に近づき、タンクトップの肩の部分をつかみ
思い切り左右に裂いた。
遠目で見ると腰にカーディガンを巻いているように見える状態となった男は
小さな声で
「それでいいんだ。それでいいんだよ。ミツハル…」
と呟いていた。
僕は持っていた味噌を彼の乳首に塗り込み
「こんなことばっかりしてるから!
いつまで経っても野党は弱いままなんだよ!」

叫んでやった。
チカラいっぱい叫んでやったのだ。
ちんぽと金玉の見分けもつかないやつには
当然の報いなのかもしれないな…。

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