名建築で旅をする~京都東寺
京都には歴史的に多くの名建築があります。今回は京都駅近くの五重の棟でおなじみ東寺をレポートします。
通りががるけど、中に入ったことがあまりないかもしれませんので、今回はおすすめポイントをお伝えいたします。
世界遺産「東寺」
東寺は世界文化遺産に登録されています。
東寺といえば、五重塔を想像される方が多いのではないでしょうか?
新幹線からもみえるので、これが見えると「ああ京都に来たなあ」と感じる方も多いはず。
東寺は世界遺産ですが、その境内の中には、この五重塔をはじめ「金堂」「講堂」「観智院」などの国宝の建物があります。
季節を楽しむ五重塔
高さは55m。日本における木造古塔の中で最高の高さを誇っています。
建てられたのは、江戸時代前期!!
五重塔の内部は原則非公開で撮影不可ですが、年に1度特別公開されています。時期は東寺HPでチェックしてみてくださいね。
この五重塔は、「瓢箪池」と呼ばれる大きな池を中心とした回遊式庭園が広がっています。このエリアは有料エリアなので、京都の素晴らしい四季を感じながらゆったり歩くことができるのがおすすめです。
春には桜、夏には蓮の花や新緑、秋は紅葉と、冬は雪と四季折々の景色がとてもすばらしいです。
春にはこの樹齢120年以上という立派な不二桜を楽しむことができます。
桜と五重塔という見事なコラボレーションを写真におさめることができますよ!
春や秋には期間限定の特別ライトアップされた庭園も楽しめます。
実は一階建て「金堂」
国宝である「金堂」
現在の建物は、1486年の土一揆で焼失したものを、1603年に豊臣秀頼の寄進によって再建されたものです。
外見上は2階建てのようにみえますが、実は上の部分は軒下にあるひさし的なもので1階建てなんです。
金堂は天竺様(大仏様)・和様、2つの建築様式を合わせた桃山時代の代表的な建造物で、高い天井、屋根中央の切り上げ部分は、東大寺大仏殿や平等院鳳凰堂といった建築でも見られますスタイルです。
桃山時代の建物は、秀吉が豪華絢爛を好んだせいか、豪華で華やかなものが多いです。色がわからなくなってきていますが、朱色を用いられたものも多いです。
写真右側が金堂。お隣が講堂で隣接しています。
内部は、写真不可なのですが、あらゆる病から人々を守ってくれる薬師如来が本尊で、その台座の周りをぐるりと十二神将が守っていて、その左右には月光菩薩、日光菩薩が鎮座していてその姿に自然と頭がさがり神々しさを感じます。
立体曼荼羅のある講堂
講堂は東寺の中心の位置にあります。東寺建設の「空海」は、講堂に安置された大日如来は、宇宙の中心と考えたのです。
東寺といえば、弘法大師空海。
その空海は、高野山を修行の場として開いたわけですが、布教となれば、やはり人の集まる都市がよい!ということで、東寺を真言密教の根本道場と位置づけましたそうです。空海が建立し、835年に竣工した往時の建物は、1486年の土一揆による火災で焼失し、現存する建物は、1491年の再建されました。それが今でも変わらず建物が残されているなんてすばらしいですよね。もちろん国の重要文化財に指定されています。
内部には、曼荼羅をよりリアルに表現するため、「立体曼荼羅」と呼ばれている、大日如来を中心とする21体の仏像があります。
まさに空海の宇宙観が立体的に具現化されているのだろうと思います。
宮本武蔵も立ち寄った!超おすすめ場所
私の一番のおすすめは、「観智院」です。
ここは、真言宗の学僧が泊まり込みで学んだ場所」と言った位置づけの場所だそうです。
またこの観智院は、宮本武蔵が江戸時代に一乗寺下り松決闘の後に身を寄せた場所だということで、京都で唯一宮本武蔵が遺した襖絵を拝むことができます。
【内部は写真NGなのでパンフレットから】
近世の書院造の基礎ともいわれる客殿は国宝に指定されています。
書院や茶室なども美しい書院造のインテリアをみることができるので必見です!
客殿にある中庭は、四方正面の庭(しほうしょうめんのにわ)と呼ばれています。小さいながらもどの方向から見ても趣きを感じさせてくれるお庭です。
おまけ
東寺も門は鎌倉時代に建てられた重要文化財です。
参拝の際は共通券がお得です!
日本のインテリアは研ぎ澄まされた無の美だと思います。
観智院ではその美を感じてくださいね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?