コロナのおかげでフィリピンでコーヒーショップを始めることになった
2020年、この年はきっといつまでも後世に語られることになるだろう。
新型コロナが世界中に蔓延し、世界はパニックになり、希望を失った人が多くいた。
かわけんはその時、フィリピンのバギオにいた。
フィリピンでロックダウンが開始したのは、2020年3月17日だった。
語学学校のスタッフをしていたかわけんは一瞬にして、生徒が日本や韓国、中国などそれぞれの国へ帰っていく姿を目の当たりにした。
年間を通して、生徒がいっぱいの人気校だったこともあり、生徒が少ないということすら経験した事がなかった。
ショックを隠せないのは、語学学校だけではない。
観光分野での収入が多いバギオは観光地、飲食店、バス会社など様々な業種が大打撃を受けている。
そんな中、日本人のある知人がこんな事をかわけんに言った。
「カフェ引き継がない?」
その知人はマリコさんというフィリピンに何十年も住んでいて、NGO活動やゲストハウス経営など様々な活動をアクティブにされてる方だった。
マリコさんが実質的にオーナーのような役割をしている「Cafe Yagam」という地元でも有名なカフェがあった。
ローカルのタクシーの運転手も道に迷うほど、隠れ家的な場所にあり、時間をゆっくりと感じることのできる落ち着いたカフェ。
ここもパンデミックの影響により経営が難しくなり、店を追い払うか誰かに譲るかを考えていた時に、かわけんにお店を譲り受けないかという誘いがあったのだ。
その話があったのが、7月だったが、この時期はまだコロナによるロックダウン真っ只中。
当時のフィリピンのロックダウンというのは、「自主的」に外出しないのではなく、「強制的」に外出できない状況だった。
そのような状況でもあったので、今後の見通しが着くまでいっときの間回答を待ってもらうこととした。
それから数ヶ月経って、9月に「やはりあの場所でカフェを続けるのは難しいと思う」とマリコさんの方から話があった。
全くといっていいほど収束の気配、経済活動再開の気配がない状況で、観光客もいつ戻ってくるかわからないし、先にバギオ市内の大学やローカルの経済が再開してもロケーションの悪いお店までわざわざ足を運ぶ人は限られているだろうということだった。
しかし、それで話が終わらないのが、さすが行動派のマリコさんだ。
「違う物件を探して、そこでしよう」とのことだった。
早速物件を探し始めた。
幸いにも、と言っていいのか、空き物件はたくさんあった。
家賃が下がっているところもあればそこまで変わらないところもあった。
いくつか見回って、最終的に決まったのは立地はいいとは言えないが、お店の規模が大きくなくちょうどいいサイズ感で、家賃も支払い可能なそれほど高くない物件だった。
いくつかテナントが集まるそこの場所は、正直言って今は人がほとんどいない。
ただ、オフィススペースやWifiも充実しており、パンデミック後にはノマドワーカーなど、一定の来客は見込めると予想している。
そんなちょっと外れた、小さな場所でコーヒーショップをすることになった。
メインスタッフはマリコさんの息子のビリグ。
かわけんもメインとして、準備やマーケティング、週末の接客に臨む予定だ。
コロナの影響で、多くの人が仕事や留学等の予定が狂った2020年。
かわけんも語学学校スタッフとして、多くの変化を目の当たりにしている中で、突如現れたフィリピンでのコーヒーショップ経営の話。
ちなみにこれといって大きな夢のないかわけんの唯一と言っていいほどの夢は生きてる間に自分の店を持つことだった。
このブログではコーヒーショップ経営の日常風景を綴っていく。
恐らく、たくさんのドジをこれからしてしまうと思う。
落ち込んだ事を書くこともあるかもしれない。
どうか、温かく見守る、いや欲をいえば、応援してもらえたらと最高に嬉しい。
お店の名前もまだ決まってない。。
これからよろしくお願いします。
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