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リベンジ成功!トッピング売上10倍UP!【イーゼル制作】

みなさんは、
カフェでトッピングを、
注文されたことはありますか?


タリーズではお好みに合わせて、
ホイップクリームやシロップなどを、
ドリンクにトッピングすることができます。

私はタリーズで、
4年間アルバイトをしていましたが、
トッピングをされるお客様は少なかったです。

それもそのはず。

1つのトッピングに50円かかるんです。

ホイップ追加に50円。
バニラなどのシロップ追加に50円。
エスプレッソ追加に50円。

元のドリンクが300円以上しますから、
50円のトッピングは手を出しにくいです。

しかし、
トッピングは利益率が高く、
お店としては注文してほしいものなのです。

例えば、
1日に100人のお客様がご来店いただける場合。

300円のコーヒーを全員が注文すると、
30,000円の売上になります。

では、
全員の注文に、
50円のホイップを追加したとします。

当たり前ですが、
1人あたり350円の注文となりますので、
35,000円の売上になります。

しかし、
お客様の人数は変わらないので、
店内の席が埋まる心配はありません。

また、トッピング作業は、
数秒で終わるオペレーションであるため、
人件費もないに等しいです。

お店としてはメリットだらけなのです。


今回は、
トッピングをオススメするイーゼル制作について、
奮闘したお話を書きたいと思います。

イーゼル制作に関する前回の記事はこちらです。


うちの店長は、
客足が遠のく雨の日に、
よく言う口癖がありました。


「みんな!
  今日はお客さんが少ないから、
  トッピングをオススメするんだよ!」



陽気な店長が、
元気よく言ってきます。

話しやすい店長なのですが、
お客様との関係性を、
破壊しそうな指示をしてくることがあります。

店長については地獄のミサワ風の絵を使って、
特徴をまとめた記事がありますので、
お時間ありましたら読んでみてください😊

さて、
あまり気が進みませんが、
指示通りにお客様へ提案してみます。

———ご注文がお決まりでしたら、お伺いします。


「ん〜。カフェラテで。」


———ご一緒にバニラシロップなどの、
    トッピングはいかがでしょうか?

(眉をひそめながら)
「は、はい?
  いらないです。」


うん、ちょっと怒ってます。


こちらの意図が見え見えなんですよね。

お客様としては、
"さっさと注文を終わらせてゆっくりしたい"
"時間を取らせないでほしい"
という気持ちも混ざっていると思います。

不快にさせてしまい申し訳なく思います。

遠くから様子を見ていた店長がやってきました。


「ダメだったね〜!
  ちょっとお客さん怒ってたね。
  次も頑張っていこう!」


次も?!

店長はボクシング世界チャンピオンから、
一度顔面パンチを食らった方がいいと思います👊

どんなお店もそうですが、
嫌われたら最後。

二度と来店してくれません。

方針を転換する素振りがないため、
店長に別の方法を提案します。

———イーゼル作った方がいいんじゃないですかね?

「そうだよねー!
 俺もそう思ってた★」


さっき、
次もって言ってたような。

前言撤回します。

店長はボクシング世界チャンピオンから、
二度顔面パンチを食らった方がいいと思います👊



私の個人的な考えですが、
店員がオススメすると、
お客様は高いものを買わせようとしていると、
警戒をしてしまうと思っています。

たとえ、
本当に美味しいと思ってオススメしていてもです。

しかし、
お客様自身が自発的にトッピングに、
興味を持ってくれれば、
その心配はなくなります。

イーゼルであれば、
入店後にすぐに目に入る情報ですし、
お客様に興味を持ってもらえると考えました。


というわけで、
描きました。

第8作目のイーゼルになります。

シロップの種類やエスプレッソ追加など、
トッピング自体を紹介するイーゼルを作っても、
別の店舗では売上があがらなかったそうです。

そのため、
トッピング付きドリンクを、
ランキング形式で5つ紹介することとしました。

ちなみに、
1位の"リッチテイスト"は店員同士で、
カッコいい名前を出し合って決めました。

リッチテイストは、
エスプレッソを追加したドリンクです。

"ダブルエスプレッソ"よりも、
"リッチテイスト"のほうがカッコいいので、
満場一致で決まりました。


早速、
イーゼルを店内に置いてみます。

お客様がご来店されました。


入り口からイーゼルをずーっと見ています。


———ご注文がお決まりでしたら、お伺いします。

「えっと、
  カフェラテで。」


あれ?


まあ、1人目ですからね。

もう1人ご来店されました。

———ご注文がお決まりでしたら、お伺いします。

「えっと、
  カフェモカで。」


失敗を悟りました



やはり50円の壁は大きいようです。

その後も、
私が勤務している時は、
2、3人から注文があったぐらいでした。

イーゼルを描く前からは微増ですが、
期待したほどは増えませんでした。


前回の、
店舗からホットドッグが消えた!優秀賞に選ばれたイーゼルの成功体験があったため、
私にとっては大きな失敗に感じられました。

しかし、
私は壁が高ければ高いほど、
燃えるタイプなのです🔥


それから2年後。

大学4年生になり、
アルバイトの卒業が近づいてきた頃、
私はリベンジを決意しました。

店長を呼び出し、
イーゼルを描かせて欲しいと申し出ました。


「うん!いいよ!ありがとー!」


かるっ!


ただ、
リベンジの機会をいただいたので感謝です。

前々言撤回し、
ボクシング世界チャンピオンからのパンチは、
帳消しにしたいと思います。


設計図作成


設計図はこちらになります。

秋のオススメドリンク

前回からの反省点を踏まえて作りました。

・ランキング廃止

1位〜5位のようなランキングがあると、
どうしても上位ばかりが売れます。

また、下位のイメージが下がるため、
すべて平等としました。

・ジャンル分け

「ESPRESSO」「TEA」「OTHER」に分類し、
お客様がジャンルだけで選べるようにしました。

・ドリンクの絵を追加

イメージをしていただくには、
やはり絵が必要です。

前回は文字だけだったので、
今回は絵を追加することにしました。


イーゼル制作開始


まずは白チョークで下書きを描き、
ポスカで設計図通りに色を塗っていきます。

薄い色は、
2、3回重ね塗りをすることで、
色ムラを無くしていきます。

色ムラ改善前
色ムラ改善後

これまでのイーゼル制作の経験を発揮し、
ホイップクリームを描きます。

背景や、
スプーンなどを描き込んでいきます。
もちろん、色ムラも対応します。

色ムラ改善前
色ムラ改善後

疲れたので、
休憩がてらに先に値段だけ描きました。

初日はここまででした。
乾かないと作業できないところもあるので、
翌日に持ち越すことにしました。


翌日。


早速、
他のドリンクも描いていきます。

昨日描いた上部のタイトル部分の、
インクが乾きましたので、
タイトルを描いていきます。

設計図と異なりますが、
遠くからも読めることを優先して、
大きめの文字だけを描くようにしました。

ついでにバニラ抹茶ラテを仕上げて、
完成です!

おそらく、
合計7〜8時間かけて描いたと思います。

私が制作したイーゼルの中で、
上位に入る完成度となりました。


———できた!!

勤務中の店員が全員集まってきます。

「え?!まじかよ!すげえええ!」
「やばいんだけど!」

やはり、
この褒めてもらうタイミングが、
一番の至福の時ですね。


いざ、リベンジ!!


早速、店内に飾ります。

私は勤務日ではなかったため、
バックヤードから見守ります。

お客様がご来店されました。


入店するなり、
ずーっとイーゼルを見ています。

「ご注文お決まりでしたらお伺いします。」
「えっと、
 (イーゼルを指差しながら)
 この真ん中のやつで。」


おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!




注文されました!

それからも、
次々に注文が入りました。

やりました!
大成功です!!


これにより、
お店のトッピング売上が、
約10倍以上あがりました。

お客様の中には、
イーゼルを近距離で観察し、

「すげえ、描いてる」

と、ボソッと発言されてる方もいました。

かなり目立っています。


その後も数ヶ月間、
飾り続けて売上に貢献しました。

ただ、
このイーゼルは、
秋のオススメメニューとして描きました。

秋の終わりが近づいたことで、
片付けることになりました。

片付け当日のこと。

イーゼルの周りにいた店長と数人の店員が、


「ばーこしが卒業しても、
  来年も使い回そうよ!」


と言ってくれました。

このイーゼルは、
ラップをかけられて棚にしまうことになりました。

まさかの殿堂入り作品です。

来年も使ってくれるんだ。
嬉しいな。

そう思ってその日は家に帰りました。


翌日。


勤務のためアルバイトに向かうと、


店長がイーゼルを消していました。



え?


切り替えはやくない?



理由を聞いたところ、

店舗には2つしかイーゼル板がなく、
消さないと次のが出せないから。

だそうです。


やはり、
店長はボクシング世界チャンピオンから、
顔面パンチを食らった方がいいと思います👊


というのは冗談です。

私が勝手に申し出て描いただけなので、
自由に消していただいて大丈夫です。

ただ、
あれほど昨日みんなで熱狂したイーゼルを、
翌日に消し去るとは、
なかなかファンキーだと思いました。


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