スタートアップだからこそ大切な健康経営の取り組み

スタートアップはかなり過酷な環境下での戦いを求められることが多いため、最高のパフォーマンスを日常業務で出すためには、カラダ/ココロの健康が重要だと実感じています。急遽、一人仕事を病欠したり、健康上の理由で離職してしまったりしたら、経営に大きなインパクトを与えかねません。

今回は、小さなスタートアップだからこそ、実践できている健康経営について、自社の取り組みをお伝えしたいと思います。

健康経営に関する認定の取得状況について

当社では、下記のような健康経営宣言をしています。

スクリーンショット 2021-11-01 13.13.03

すでに協会けんぽが実践している「きょうと健康づくり実践企業認証制度」や「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」においても、当社での健康経営の取り組みについて認定を頂いており、HPにも掲載されています。

令和3年度は初めて、健康経営度調査にも回答し、ブライト500の認定を目指して、申請をしましたので、結果を楽しみに待ちたいと思います。
実際に健康経営度調査に回答してみて、大手企業より、健康経営は中小企業やスタートアップの方がフットワーク軽く実践しやすいし、経営へのインパクトが分かりやすいと感じています。

特にスタートアップの中でも、従業員が常に疲れている、メンタル不調などでこれまでに欠勤や離職事例があった場合は、健康経営の実践を進めて頂いた方が、経営にプラスだと考えていますので、ぜひ下記を参照いただければ嬉しいです。

健康経営に取り組む目的・方針について

当社が健康経営に取り組むのは下記の2点が目的です。

<健康経営の目的>
①組織の労働生産性向上
②ワーク・エンゲージメントの向上

主な方針として、下記を重視しながら推進しています。

<健康経営の主な方針>
経営戦略としての健康経営であること(ただの健康増進施策ではない)
■ロジックモデルに基づき各施策の目標設定-実行-効果判定を行うこと
■各施策にエビデンスや根拠があること
■施策の詳細に関しては、ボトムアップで従業員の声に耳を傾けること

今後の健康経営における目標・計画について

主な目標値は下記に示すように設定しています。

<目標>(従業員の平均値)
■労働生産性低下額の改善

・目標値:30,000円/月
・現状値:74,385円/月
■ワーク・エンゲージメントの向上
・目標値:5.00
・現状値:4.58

健康経営は単なる健康施策ではないので、「イベントを開催した!」ではなく、目標値と実績値の差分を可視化し、そのギャップを生み出している要因を列挙し、各施策を実施しています。

画像2

上記の目標を達成するための各施策に関しては、効果があるかどうかを科学的な検証方法をもとに評価して、期待した効果が認められないものはすぐにやめること、効果があれば資本(ヒト・カネ・モノ)を投資して、効果を最大化することを意識しています。
上記を達成するには、PDCAを回すことを重要視しています。具体的なPDCAの回し方に関わる内容は下記のnoteをご参照ください。

健康経営の推進体制について

推進体制は非常に小さな組織ですので、経営トップが健康づくり責任者になっており、健康づくり推進担当者を1名つけて、他業務を兼務しながらですが、産業保健センターや協会けんぽとのやり取りなども含め、健康経営の企画・実践を進めています。

これも小さな組織だからこそ、すぐにコミュニケーションが取れて、すぐに動き出せるスタートアップとしての特徴かと思います。経営トップがいかに健康経営の取り組みにコミットするかが重要であり、それを社員や対外的に発信することの経営へのインパクトは大きいと考えています。

健康経営に関わる施策について

■労働生産性向上の取り組み

画像3

心身の不調により生産性低下額を可視化(所属チーム・契約形態別などで分析)し、その原因に対する施策を実行、再評価を繰り返すことで生産性の高い組織を目指しています。

生産低下の主要因は、先行研究と同様で、不定愁訴であることがほとんどであるため、「組織としての取り組み」「個人的に実践できること」などを、最新の医学的エビデンスに基づき、取り組みを進めています。

■ワーク・エンゲージメント向上の取り組み

画像4

ワーク・エンゲージメントの評価とその関連因子を可視化(所属チーム・契約形態別などで分析)することで、組織の活性化を目指しています。

定量的な評価に加えて、従業員から月次でエンゲージメント向上施策として実践したい具体的な内容についても情報を健康づくり責任者/担当者に届くようにしており、ボトムアップで現場の声を拾い上げているのが特徴です。

■グリット(やり抜く)力との関連分析

スクリーンショット 2021-11-01 13.23.02

また、スタートアップ企業として、世の中の当たり前を大きく変える事業を推進するためにはグリット(やり抜く力)が重要であり、ワーク・エンゲージメント等(その他の健康経営指標含め)とグリットの関連分析・対策を進め、強い組織を目指しています。

■不定愁訴への対策支援

スクリーンショット 2021-11-01 13.23.11

テレワークなどで感じやすい不定愁訴(肩こり・腰痛・目の疲れ等)への状況をパルスサーベイにて可視化し、医学的エビデンス(国際論文データ)に基づく健康情報の提供や個別指導を実施しています。

■生活習慣への対策支援

スクリーンショット 2021-11-01 13.23.18

朝食・飲酒・睡眠・運動習慣・座位時間の状況を可視化し、医学的エビデンス(国際論文データ)に基づく健康情報の提供や個別指導を実施しています。

■ワクチン等の費用補助

当社では、新型コロナワクチンにおいては2021年7月に社員、家族、恋人、友人までを対象に含め、職域摂取の手配や費用補助を実施しました。その他、インフルエンザワクチンやHPVワクチンなどの費用補助も実施しています。

健康経営の効果について

効果検証結果の事例として、労働生産性向上に向けた取り組みをピックアップしますが、数値は順調に改善しており、具体的なデータを共有すると、下記のような詳細なアウトプットを出しながら、施策の効果判定を実施しています。

<労働生産性向上の取組の成果の一例>
■肩こりによる損失額:83,523円/人/月→24,539円/人/月
■腰痛による損失額:35,970円/人/月→0円/人/月
■目の疲れによる損失額:103,662円/人/月→14,718円/人/月

今後も経営戦略としての健康経営を実践することで事業成長を推進する取り組みとしていければと考えています。

なお、当社では積極的な人材採用も進めておりますので、ぜひ興味がある方は当社までご連絡ください。

代表の福谷とのカジュアル面談も直接お申込みください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?