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「英語の授業が好き」って言わせる その1

英語が好きになってほしい!英語は得意でなくても英語の授業は好きになってほしい!私は、あれこれ手立てを考えるよりも、英語や英語の授業を好きにさせてしまったほうが、結果、習得が早いと考えています。

子どもは正直です。
英語の授業や先生のことが好きになると、英語の学習も好きになる可能性が高くなります。
小中学生のときの「学んでいるうちに好きになった」「勉強は得意ではないけど、授業は好きだった」という感覚は大人になっても、学ぶことや働くことが好きかどうかにつながりそうです。
ですから、小中学校の先生は責任重大です。もちろん、私もその一人です。

外国語やコミュニケーションを学ぶことは、本当は楽しくてわくわくするはず。
スパルタ式にガンガン英語の練習をさせて、トレーニングさせる方法を薦める先生もいるかもしれません。
でも授業という限られた時間で、英語のいちばん楽しいところ、喜びを味わえるところを大切にしてほしいし、それに気づいた子どもは言われなくても英語の世界にハマっていくと信じています。

そして、ここからが今日の本題。
知らないうちに、子どもを傷つけて、英語や英語の授業を嫌いにしてしまっていることに気づくことも、授業を考える私たち教師の大切な視点です。
そこで、「英語の授業が好き」と言わせる第一歩、「ばち的3ナイの法則」を提案したいと思います。
あ、名前が「ばち」なので、ばち的です。

ばち的3ナイの法則 その1:子どもに恥をかかせない

英語を学ぶからには、うまく話したいと思うはずですし、こっち(教師)だってうまくなってもらいたいと思います。
そこで、ついつい繰り返しや練習活動を過度に課してしまうこと、ありませんか?
苦手なことを全員の前でやらなければいけない感覚、子どもは努力すると思いますが、終わった後に「二度とやりたくない」と思ってしまうかもしれません。

ばち的3ナイの法則 その1:子どもに恥をかかせない
教室にはいろいろな子どもがいます。学んだことを要領よく、すぐに使える子どももいますし、じっくりと習得していく子どももいます。後者の子どもも、安心して学べる環境や教師の姿勢は、子どもを応援する気持ちそのものです。
例えば、こんな場面、ついやってしまいませんか・・・?
●教科書を、起立して3回読んだ人から座る
●単語テストで、書けなかった単語を10回書いてくる
●ペアが見つからなかった子どもは、ALTとペアになる

教科書を読めるようになってほしい、単語を覚えてほしい、と思って課題に取り組ませるのですが、苦手なことで、みんなの前で恥ををかくと、ますます嫌いになってしまいます。そこで、子どもが自分で「練習したいな〜」「やってみたいな〜」と思うように、「目的の設定」と「学習者が自分で挑戦する気持ちを大切にできる作戦」はいかがでしょうか。
●教科書を3回読む
 →「登場人物の気持ちを設定して(例:怒っている/がっかりしている)
   その人になりきって、ペアで読んでみよう。
   あとで、おもしろい読み方の人に、一文でいいから読んでもらう。
●単語テストで、書けなかった単語を10回書いてくる
 →自分単語テストをつくって、自分で満点がとれるようにする。
  どの単語を何回練習するか、自分で決める。
●残った子どもは、ALTとペアになる
 →ALTと挑戦する「チャレンジャー」を募集する。
  ALTと挑戦するときは、2人がかりや3人がかりでもOK。

「みんなの前でスピーチ」は、内容を大切にしたい

英語の授業では、スピーチをする活動も取り組んでいる先生も多いと思います。
英語が大好きだった私ですが、どうもスピーチは好きになれなかったんです。
英語が好きだったのですが、「行ってみたい国」のように同じテーマになって、内容がみんな同じようになってしまったり、暗唱できたかどうか、で成績がつくことも好きになれない理由だったかもしれません。


スピーチの活動では、みんなで聞いて、評価をお互いに付け合うと思います。
英語が得意な子どもが集まるコンテストであれば、発音や流暢さなども評価してよいと思います。
しかし、教室には英語に苦手意識を持っている子どももいます。スピーチに挑戦した子どもが、二度とやりたくない、恥をかいて嫌だったと思わないようにしたいですよね。

そもそも、スピーチは、本来は「伝えたいことがある、提案したいことがある、主張したいことがある」ことがベースとなっています。
そこで、スピーチを行うのであれば、お互いに評価するのは発音や流暢さではなく、「伝える内容の素敵さ」「どれだけ提案性があるか」など、内容についての評価をしていくほうが、本来のスピーチの目的になっていると思います。

そこで、スピーチのテーマも「尊敬する人」「行きたい国」ではなく、「私の人生を変えた本・人」や「絶対おすすめ、私が提案する最高の旅行先」など、内容を工夫したくなるテーマにすることも欠かせないですよね。


英語の授業が好き、は英語を話すことが好き、人とかかわることが好き、につながる可能性が高いです。
どんなに英語を要領よく習得させることができたとしても、嫌な思いをしたり、英語はもう勉強したくないと思われたら、失敗です。
「英語の授業が好き」と言わせる、ばち的3ナイの法則、また読んでいただけたら幸せです。
英語や人とかかわることが大好きな子どもが、増えていきますように!






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