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解けた首輪とペティグリーチャム

あの日窓ガラスは水滴に溢れて
待ち遠しかった 外は雪模様

扉が空いたら カラカラと音がして
小さな命が そこにあったよ

怯えているのか
不思議がっているのか
匂いを嗅いでは一歩足を伸ばした

なんとなく
気づいたのかな
これから始まるこの世界

走り出した あのスタートライン
繋ぎ止めるものは何も無かったよ
加速していく風切る姿を
僕は見ていた危なっかしいその勢いが
まだ忘れられなくて

調子が悪いと布団の中
何も言わずに寄り添う君

いつもは離れて行く癖にさ
今日に限ってずるいじゃないか

もう、このままずっと続くのかと
何処かで勘違いしていたから
時間が戻ることはないのに
嘘ばかりついてた

またいつの日か出会えたのなら
僕は何を君に言うのだろう
その目を見つめて もう一度
走り出した あのスタートライン

見ていただけたことが、何よりも嬉しいです!