last letter
君が最後に残していってくれたのは、世界の姿でした。
この世界の姿でした。
自分というものでした。
そこに立ち向かうことの無力さと、無意味さと、それを問い続ける終わりなき時間でした。
部屋の窓からは、夕焼け空が見えます。
赤く燃えています。
これを赤く燃えていると表現するのでしょう。
この空は、私の虚しさに何を齎すのでしょう。
そんな自分勝手な私を見て笑っているのでしょうか。
何をしたっていいのです。
この空に落書きをしたっていいでしょう。
今すぐ眠りについたっていいのです