結婚しろっていうけどさ

私の家には
10数年一緒に住んでいる彼氏と、年取った病気の愛犬の合計2名と1匹で暮らしています。

10数年彼氏と暮していると決まって言われるのが

「なんで結婚しないの?」

確固たるポリシーがあっての結婚しない主義でもないし

「桃田の姓を変えたくない!」という名前に愛着がある訳でもない。

出会って間もなく一緒に住みはじめて、互いの家の事情や、私の独立、引越しとかが重なって、「しそびえた」っといえばそうだし、私たちの中で、そこまで重要視しておらず、時間が過ぎていったとうのが一番適しているようにも思う。
それでも、特別ではない毎日をそれなりに2人でユニークに楽しく暮してきたつもりだ。

「人として」

「社会の一員として」

「女性として」

『結婚』はするべきよ。

そんな外野の声を気にしないわけではない。
親を安心させたりもできるし、正月の親戚の格好の餌食になったりする必要もない。

そういう利点は確かにあるけど
私からすると
もはやそういう利点しかない。

『結婚』という、なんだかフワフワ&キラキラ&ホンワカした言葉に、恋愛ドラマの影響もあいまって、無条件で憧れた時もあった。

いつか 誰にでも 当たり前に届く
市役所からの郵便物みたいな物って思っていた若かりし頃の私もいた。



歳を重ねていくにつれて、周りの友人たちが結婚し、夫婦となり、妊娠して、お母さんになっていった。
それを横目で見ながら、
「あれ?雪で郵便配達遅延してるのかな?」って思っていた30代も過ぎた。

ただ友人達を横目で見ながら、私の結婚に対する思いは年々薄れていったんだと思う。

それは同時に
一体何のために結婚はする必要があるんだっけ?

今の状態と結婚生活は何が違うのだろう?

ピンとこない感覚は年々増すばかり。

もちろん、婚姻関係を示せる事が良い時もある。

過去に彼氏の持病が落ち着かず、何度か救急車で病院に運ばれることがあった。
付き添いの氏名の欄に、相手との続柄を書く項目があってペンが止まった。
〈同居人・恋人〉と記入したら、両親に連絡してくださいと言われた。


彼の年老いた親を毎回深夜に呼ぶのも申し訳なく、ある時から「婚約者」と書くようにした。

そしたら、すんなり彼のベッドまで誘導してくれたし、病状の説明もしてくれた。
病院からすると、あの時から私はずっと「婚約者」のまま。いつ結婚するねん!?てぐらいに婚約期間が延長されてきているわけだ笑

恋人や同居人はダメで、婚約者はギリ良かったってことなんだろうが、続柄を説明する欄があるなら、超長く同居していて、彼の持病を親よりもよく知っている者と書きたいくらいだ。

でも世間のルールにはのらないといけないし、大して大変でもない。今のところ、婚姻関係を示すことでの利点はそれしか浮かばない。
子供ができたらまた話は別だけど。


だから焦って結婚をすることや、結婚相談所とか、それに関する全てのものに、あまりピンとこないわけである。

もちろん、婚活を否定している訳ではなく、私の生活として重要性が今のとこないということ。

それと何より


おはよう
おやすみ
いってきます
いってらっしゃい
いただきます
ありがとう
ごめんなさい

って
生涯言い続けたい相手を見つけて
日々を紡いでいくことの方が、結婚を是が非でもすることより重要で最優先なんじゃないかと、彼と日々を暮してきて思うわけである。







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