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6月8日、僕にとっての卒業ライブ。

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2024年6月30日
名古屋のある一人のアイドルが卒業をする。

そんな彼女のライブを、6月8日に僕は東京から見に行った。
僕が彼女のステージを見られるのは、この日が最後だった。
つまりその日は、僕にとって彼女の卒業ライブでもあった。


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名古屋に、ゆめいろシンフォニアというアイドルグループがある。
そのグループの向日葵きほと初めて会話をしたのは、2023年の夏だった。
僕は元々このグループの夕稀みやと関わりがあった。
みやちゃんはオードリーのオールナイトニッポンのリスナーで、ラジオの投稿を通して僕の存在を知ってくれていた。
そんな事もあって、みやちゃん目当てでこのグループを何度か見に行った事があった。
そしてライブを見るたびに、他のメンバーの事も好きになり、グループ全体のファンになっていった。

2023年7月28日
僕はこの日、東京から名古屋へ向かい彼女たちのライブを見に行った。
今でもこの日の事はすごく覚えている。
場所はシアターZONEだった。
ゆめいろシンフォニアのライブが終わり、彼女たちの並行物販に参加しようと思い、特典会の会場となる駐車場がある場所まで、エレベーターに乗って移動しようとした時だった。
その時に、ゆめいろシンフォニアの三人と鉢合わせした。
僕はみやちゃんとだけ面識があったので、みやちゃんとアイコンタクトで挨拶し、エレベーターを彼女たちに譲って一旦通路に出た。
この時に、きほちゃんもいた。
これが、きほちゃんと初めて会った瞬間だった。
その後に駐車場で行われた特典会に参加し、改めて彼女に初めましてをした。

ちょうどこの頃、ゆめいろシンフォニアはいろいろあって、元々5人いたメンバーが3人になった時期だった。
大変な時期だったと思うが、僕はこの日のライブがとても胸に刺さった。
だからその事を、きほちゃんに伝えた。
すると彼女はとても喜んでくれて「わざわざ東京から見に来てくれて、そんなふうに言ってくれる人はいないよ!本当にありがとう!」と喜んでくれた。
すごく情熱的なダンスを踊る子で、僕はそれが印象に残ったのでそれも伝えた。
チェキに書かれた「じょうねつ」の文字は、この会話から生まれた物だった。
アイドルに情熱をかけるステージ上の彼女の姿が、まぶしく見えた日だった。

きほちゃんと初めて撮ったチェキ


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それから何度かゆめいろシンフォニアのライブに行った。
行くたびにメンバーへの愛情も深まっていった。
正直な話、東京から名古屋へ行くのはお金もかかるし、時間もかかる。
わざわざ名古屋に行かなくても、東京でアイドルのライブは見られる。
でも僕は、お金や時間をかけてでも、ゆめいろシンフォニアのライブを見に行きたかった。
それぐらい僕を夢中にさせてくれたのが、ゆめいろシンフォニアだった。


そんなゆめいろシンフォニアから、今年の4月15日に重大発表があった。
その発表の内容は、きほちゃんがグループから卒業するというものだった。
卒業ライブの日程も6月30日と発表された。

最後にどうしても彼女に一度会っておきたくて、ゆめいろシンフォニアのスケジュールをチェックしていた。
それからしばらくして、ゆめいろシンフォニアの撮影会が開催される事が告知された。
僕は最後にじっくり喋りたかったので、その日に会いに行こうと思い、申し込みを済ませた。
しかし彼女の枠だけ取れなかった。
申し込んだ他のメンバーの枠は全て取れたのだが、きほちゃんの枠だけ取れなかった。
スケジュールをチェックすると、撮影会の前日にゆめいろシンフォニアのライブが入っていた。
本当は日帰りで撮影会の日だけ名古屋に行こうと思っていたが、どうしてもきほちゃんにも会いたかったので、一泊して前日のライブも見に行く事にした。


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2024年6月8日

僕は久しぶりに名古屋へ向かっていた。
調べたら約半年ぶりの名古屋遠征だった。

ゆめいろシンフォニアはその日、昼と夜の二現場でライブがあった。
まずは昼の現場で彼女たちのライブを見た。
久しぶりに彼女たちに会えて嬉しかった。
持ち歌も増えて新しい曲もあるなか、僕がゆめいろシンフォニアを見始めた頃の曲もやってくれて、彼女たちと出会った頃を思い出してなんだか懐かしくなった。

昼の現場が終わって数時間後、夜の現場にも僕は向かった。
このライブが僕にとって、きほちゃんのパフォーマンスを見られる最後のライブとなった。
彼女の卒業ライブは6月30日に行われるが、僕はその日東京から向かう事ができない。
だからこの6月8日が、僕にとっての「向日葵きほ卒業ライブ」だった。
彼女のパフォーマンスを目に焼き付けるのに必死だった。
彼女のステージを一瞬も見逃したくなかった。
ライブ中は、意外と感傷的な気分にはならず冷静な自分がいた。
しかし最後の一曲で、僕は一気に感情が揺さぶれれる事になる。

この日、ゆめいろシンフォニアがライブの最後に選んだ曲は「未来地図」という曲だった。
この曲には次のような歌詞がある。

光れ光れ輝け僕らの明日が

ゆめいろシンフォニア「未来地図」より引用

彼女はアイドルを卒業する。
そんな彼女の未来が光り輝けばいいと思っていた時に、この曲が流れたので、歌詞が彼女の今後の未来とリンクしているような気持ちになり、胸がグッとなった。
そしてこの日最後の曲という事もあってか、彼女のパフォーマンスも、より一層情熱的になり僕は胸を打たれた。

ライブ終了後、ステージの端から端まで彼女はお客さんに手を振りながら挨拶をしていた。
僕は未来地図のパフォーマンスに強く心を打たれたので、その事を彼女に伝えたかった。
彼女が僕の目の前に来た時、僕は親指を立てて「GOOD!」のポーズをしながら、両手を彼女の前に差し出した。
彼女は僕の目を見ながら力強くうなずいてくれた。

僕にとって、向日葵きほというアイドルのラストステージは未来地図だった。


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ライブ終了後。
特典会の会場へ向かった。
これが彼女と話せる最後の機会だった。

まずは彼女の方からいろいろ感謝の言葉を伝えてくれた。
ちょうど僕たちが出会った頃、ゆめいろシンフォニアはメンバーが5人から3人になり、いろいろ大変な時期だった。
その時に僕が、ゆめいろシンフォニアのライブを褒めてくれたのがすごく嬉しかったと言ってくれた。
「あの時はいろいろ大変で、解散とかもしなければならないと思っていたけど、褒めてくれたから頑張れたんだよ!ほら見てよ、そこからメンバーも6人に増えたんだよ!あの時褒めてくれて本当に救われたんだよ!」と彼女は言ってくれた。
その日はメッセージカードも書いてもらったのだが「心をすくってくれてありがとう」と書いてくれていた。
チェキには「勇気をありがとう」と書いてくれた。
自分の言葉が彼女の力になっていたとは正直思っていなかった。
だから彼女のこの言葉はとても嬉しかった。
そして最後に手を力強く握ってくれながら、たくさん感謝の気持ちを伝えてくれた。
手が痛くなるぐらい、ギュッと握りながら最後の言葉を送ってくれた。
それが僕は本当に嬉しかった。
僕からも最後に彼女に伝えたい事があった。
「いろいろ感謝の言葉を伝えてくれたけど、そう思わせてくれるパフォーマンスをしてくれたのがゆめいろシンフォニアだったんだよ!東京にもたくさんアイドルがいる中、こうやって名古屋に足を運びたくなるぐらいのパフォーマンスをしてくれたのがゆめいろシンフォニアだったんだよ!こちらこそ本当にありがとう!」

彼女は最後まで手を強く握りながら「出会ってくれてありがとう!」と言ってくれた。
「またいつかどこかであえたらいいね!」と彼女は最後に言ってくれた。
そして僕たちはお互いに手を振りながらお別れした。


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その翌日。
僕はゆめいろシンフォニアの撮影会に参加した。
きほちゃんの枠に落選してしまったから、この日は結局彼女とは一言もしゃべれなかった。
でも未練や後悔は全くなかった。
それぐらい前日に彼女のアイドルとしての生き様をステージで見せてもらったし、最後に彼女が手を強く握りながら伝えてくれた感謝の言葉で、僕の心は満たされていた。


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きほちゃんへ。
本当はチェキツイしようと思ってたんだけど、伝えたい事ありすぎてnoteにしちゃった!
長々と文章書いちゃってごめんね。
きほちゃん、最後に会った時にさ「出会ってくれてありがとう!」って俺に言ってくれたじゃん?
それはこちらのセリフで、こちらこそ出会ってくれてありがとうの気持ちでいっぱいだよ!
向日葵きほというアイドルがいた事を一生忘れないよ!
あの日に見た「未来地図」本当に良かったよ!
胸に刺さったよ!
未来地図の歌詞のように、きほちゃんの未来がこれから先も光り輝くように祈ってるからね!

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