コンテンツ作りの王様

 コンテンツ作りの王様、いや帝王と言ったら、ダントツでディズニーだろう。

 「アナ雪2」などアニメ映画だけではない。過去作の実写化(確か「ムーラン」が5月に公開されるはず)も含め、実写映画もドンドン出てくる。

 まさに底無しで、私のように途中から「追いかけて見るかなあ」と呑気に思い立った人間は、苦労する。

 最近の作品では、『フォードvsフェラーリ』と、『スターウォーズ』を見たところか。

 どちらも、パソコンの画面でちまちま見るのではなく、映画館で、音楽や空気感を全身に感じながら大画面で見ることができて、本当に良かった。

 『フォードvsフェラーリ』は、絶叫マシン系が苦手な私でも、血が熱くなった。スピードの世界は、まさに中毒ものだろうな、と。

 『スターウォーズ エピソード2』のカーチェイスなどは、当時映画館で見たら、また違った印象を受けただろう。

 むしろ、映画館で見られることを前提で作っているのは間違いあるまい。

 

 さて、ディズニーは「会社」だが、もう一つ、「個人」で「コンテンツ作りの王様」と言える存在を挙げるなら、何と言ってもこの人だろう。

 「漫画の神様」、手塚治虫。

 高校時代、図書館に置かれた『アドルフに告ぐ』や『火の鳥』を夢中になって読んだ。

 他にも、家には『ブラック・ジャック』の文庫版が何冊かある。

 壮大なスケールの長編(シリーズ)から、短編連作まで、この人の引き出しは一体どうなっているのだろう。

 『火の鳥』は、世界観に圧倒されるし、『ブラック・ジャック』は、どこを切っても面白い短編集として楽しむことができる。

 以前、ストーリーつくりの勉強のために、「短編集」を読もうと思い立った時、『ブラック・ジャック』の存在を思い出さなかったのが、不思議で仕方ない。

 「短編小説」という枠組みにとらわれていたせいもあっただろうか。

 そういえば、高校時代、やはり手塚治虫の著書(単行本)で、『マンガの描き方』という本に夢中になったことがあった。

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E2%80%95%E4%BC%BC%E9%A1%94%E7%B5%B5%E3%81%8B%E3%82%89%E9%95%B7%E7%B7%A8%E3%81%BE%E3%81%A7-%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%81%AE%E6%A3%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%89%8B%E5%A1%9A-%E6%B2%BB%E8%99%AB/dp/4334722636/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=35NB645IXWOH&keywords=%E6%89%8B%E5%A1%9A%E6%B2%BB%E8%99%AB+%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%81%AE%E6%9B%B8%E3%81%8D%E6%96%B9&qid=1584613528&s=books&sprefix=%E6%89%8B%E5%A1%9A%E6%B2%BB%E8%99%AB+%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%2Cstripbooks%2C285&sr=1-1

 この本の中で、「ストーリーは短編から作り始めると良い」と勧めており、参考材料として、O.ヘンリーや、芥川龍之介、レイ・ブラッドベリ、星新一さんなど何人かの作家の名前を挙げていた。

 この行に触発されて、星新一さんの本を貪るように読んだのが懐かしい。

 ショートショートを書く作家さんも、最近増えてきている。

 私も気が向くと、そして書けそうだな、と思った時に手を出すことがある。

 その大本にいるのが星新一さんの存在…ということを考えれば、彼もまた「コンテンツ作りの王様」として数えられるのかもしれない。

 彼ら「王様」たちの作品、氷山のほんの先端でもいい、また触ってみたい。

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