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ひねくれ偏食家の、読書挑戦録

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「流行っているものは読まない」と意地をはってきた、ひねくれ者(偏食もち)が、本を読み、世界を広げて行く過程の記録もろもろ。 他にも、読書や本に関するエッセイ・コラムを集めています
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2021年2月の記事一覧

恩田陸『木曜組曲』を読みながら

恩田陸『木曜組曲』を読みながら

 『木曜組曲』は、私が初めて触れた恩田陸作品だった。

 恩田陸のデビュー作である『六番目の小夜子』については、「面白い」らしいとは聞きながらも、なかなか手に取れなかった。

 理由は、中高生を主人公にした青春小説というものに苦手意識を抱いていたから。それは、今でもあまり変わっておらず、額賀澪さんの小説も、名前を知ってから手に取るまでに1年くらいかかった。

 それに対し、『木曜組曲』をすんなりと

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徒然日記~古きをたずねて

恩田陸の『木曜組曲』を、行きの電車で読み始める。

この小説は、大学院生の頃に図書館で借りてはまり、手元に置きたくなって購入。表紙がボロボロになるまで、持ち歩き、読み返していたのも、今では思い出。

数年間、手に取らず、本棚の片隅にあり続けた。

特にここ最近は、とにかく新しい本(コンテンツ)を開拓しようとする傾向が強かった。

あれもこれも、とアンテナに引っ掛かること自体が良い、と思っていたが、

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