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こんにちは、改めて自己紹介します。

こんばんは。あずさです。チアフル株式会社というのをやっています。
薬草・ハーブをつかって「余白の時間」をお届けする自社ブランド『jiwajiwa』(じわじわ)が主な事業です。奈良を拠点にしています。

もともと大企業に勤めていましたが、29才で突然辞めて起業しました。
実は、ほぼ起業準備をせずに脱サラする、という無茶な滑り出しでしたが、まわりの人たちに助けられながら、日々楽しくお仕事していて、その名の通り、“じわじわ”と、ゆっくり着実に事業を成長させていっている感じです◎

▽『jiwajiwa』のことは、こちら

やりたいことを見つけられない学生時代

 今だから起業しているわたしですが、学生時代はやりたいことが全然見つけられないタイプでした。中1から結構な明るめの茶髪にピアスの穴が5個あいているというパワーの溢れ出るヤンチャな思春期でしたが、勉強はきっちりと成果を出すタチの悪いタイプでした。高校は、大阪の国立の進学校に1時間半かけて通い、神戸の大学で法律や政治を学びました。国際協力や法曹の仕事を検討したこともあったのですが、これといって真剣に志す決意ができずに、幅広く業界を見てみようと就職活動をはじめました。それでも「絶対にこれがいい」と強く思うことはなく、いくつかの関心のあった業界から関心が高かった大手住宅メーカーにご縁をいただき就職することに決めました。起業を現実的に考えたこともなく、先の見えない道を歩くのは怖いことだと思っていて、終身雇用で定年まで働くつもりで入社したのを今でも覚えています。

社会の仕組みに、「続かない」と感じた会社員時代

  住宅メーカーでは、希望どおりに戸建住宅の営業部門に配属になりました。個人のお客さまに一生に一度もしくは数回しかない大きなお買いものに携われるのは、やりがいある貴重なことだと感じていたからです。新入社員になって数ヶ月は研修で業界事情を学んだり、現場実習といって新築住宅の建築現場を見て回る期間がありました。そのとき感じたのは、「このままでは地球が続かない」ということ。その会社が、ということではなく社会全体の仕組みのこと。森林を伐採して宅地を開拓して新築住宅を建てる、その繰り返しで中古住宅は空き家になっていく、でもそのサイクルは止まらずに開拓のフロンティアがどんどん広がっていく。古いものを受け継ぐよりも新しく作る方が効率が良いし最新技術を売りにできるから。そういった活動が、環境を破壊していると感じました。こういう類のことは住宅業界だけではないはず。わたしたちは「新しいものを良しとする感性を、改める必要がある」と思ったのです。そして、効率よく多くのお金を稼ぐことに重視する拡大資本主義がベースの考え方に問題があるのでは、と疑問を持ちはじめました。

全国を出張して、感じたこと

入社して3年目の秋、わたしは本社の宣伝部門に異動になりました。東京へ行く機会も多かったのですが、機能集中している首都圏は刺激的で効率的ではあるけれど、精神的に疲弊している人が多いように見えました。一方で、全国の地域を出張する機会があったのですが、そのときには地域の経済が疲弊しているように見えたのです。そのとき感じたのは、拡大資本主義の結果だということ。首都圏には効率よくお金を回すために勤務している人たちが精神的に疲弊しながら住んでいて、地域には人が行かず経済的に疲弊していっている。目抜き通りや地域のロードサイドには大手チェーン店舗が並び、日本のどこに行っても同じような顔の街で、魅力が薄れていっている。。都市と地域のバランスをとる、そんな活動が必要なのではないか、と強く心に思ったのを覚えています。ちょっと一括りにした大げさな見方ではありますが。。

都市と地域のバランスをとる

 わたしたちは、jiwajiwaを通じて都市と地域のバランスをとっていきたいと考えています。小さな商品たちばかりですが、地域(ローカル)で育った薬草・ハーブを直接、生産者さんからお預かりして製造加工しています。それを都市部の方々にお届けする、そんな取り組みをしています。拡大資本主義の中で、効率的に工場で機械製造したものをロードサイドのチェーン店舗で大量に販売するのではないものづくりを、すこしずつ広めていけたらいいなぁと考えています。それは、単にわたしたちだけのエゴではなく、使う人にとってはもちろん、作り手、地域と未来にもよいものづくりのあり方が、これからの社会にとって必要だと思うのです。気候の温暖化や、大雨の被害など、これまでの経済を重視してきた成長に、もう地球は耐えられなくなってきているのだから。


ローカルの魅力を想う感性、が大切

 そんな社会の動きを変えられる、なんて大それたことは考えていません。でも、わたしたちの身の回りからすこしずつ伝えて広めていくことはできる、そう思っています。持続可能な社会をつくっていくために、都市と地域のバランスをとる、ことが答えなのではと感じているのですが、それはつまり「ローカルの魅力を想う感性」だと思います。もっと突き詰めれば、大きいもの・新しいものに飛びつくのではなく、小さいもの・すでにあるものを愛おしく想う心、なのかもしれません。わたしは、母の影響もあって中学生くらいの頃から古着や古道具、アンティーク・民芸品などが好きだったのですが、社会人になってからは便利な立地の新築マンションを購入したり、ついつい新しいお洋服を買っていたり、と周囲の目や置かれた環境の常識・当たり前に迎合していた時期もあったなぁと振り返ります。もちろん悪いことではないのです。どれが正解なんてないのだけれど、過去のわたしは「大きい」「新しい」を良し、と考えていたのです。それが、こんな取り組みをするようになったのは、当時の会社員時代の自分自身を見つめ直す時間がきっかけになっていると思っています。

「余白の時間」を感じとってもらえたら

 自分自身を見つめ直すことの重要性を信じています。本当にそれでいいの?このまま進んでいいの?という場面や岐路は、人生のなかで度々あります。これといったわかりやすい出来事ではなくても、モヤモヤした気持ちが生じたタイミングが、そうです。そんなとき、そのまま放置してもクサイものに蓋をする状態が続くだけで、そのモヤモヤした気持ちは解消されません。わたしにとっては大企業のものづくりのあり方、その会社で働いていることへの違和感だったのです。自分のなかで折り合いをつけて生きていくのか、ちょっとでもよくするのかは、わたしたち次第です。そのまま進むのか、方向性を微修正するのか、方向転換するのか、その答えは、それぞれなのですが、jiwajiwaはその答えを見つけるために自分と向き合う「余白の時間」をお届けしたいと感じています。だって、突き詰めて考えたままでは、よい答えは出てこない。お風呂に入ったり、お茶をしたりして、ふうーっと一服するような時間に、舞い降りてくるように心が決まったりするものだから

 そんな「余白の時間」の結果、「小さいもの」「すでにあるもの」を愛おしく想う気持ちに気づいてもらえたら、わたしたちとしてはうれしいなぁと思います。



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