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朝がきた:不思議な経験が教えてくれたこと

あなたは、一日に何回くらい【死】について考えますか?
私は、ほぼ毎日、朝が来るたびに考えています。

自分はいつか死ぬんだと。

自分だけでなく、生命は皆死ぬし、
果てしなく遠い未来では
地球にも、そして宇宙にも、
終わりはあるのだといいます。

そんな風に、毎日死について考えるようになったのは
ある出来事がきっかけでした。

今回は、私の身に起こった
ある不思議な出来事についてお話したいと思います。

このnoteは、ややスピリチュアルな表現が含まれています。
苦手な方は、読むのをお控えください。
※3000文字程度のボリュームです。

(お仕事noteを書く予定でしたが、こっちを書きたくなったので書いてますw何してるんだ私は…)

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生きることはつくることタイトル14


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悪夢

それは、社会人2年目くらいだったと思う。
私は、会社の寮で暮らしていた。
寮と言っても、オートロックのついた
ごく普通のアパートである。
ひとり暮らしとなんら変わらない。

ひとり暮らしと少し違うところは
同じアパートには、同じ会社の人だけが住んでいた。
皆知り合いというわけではなかったけれど、
同期や知っている同僚も暮らしていた。

当時の私は、彼氏(現·夫)がいて
遠距離恋愛中だった。
月一回くらいのペースで、
お互いの場所を行き来していた。
連休は、大体どちらかが遠距離異動していた。

お金の節約のために、
高速バスを使うことが多かった。


その日は、ごく普通の平日。
仕事を終え、いつも通り帰宅し、
いつも通り彼とメッセージのやりとりをしてから
就寝した。

カチャ

夜中
玄関の開く音で目が覚めた。
何時かは分からない。
嫌な予感がした。
その瞬間、金縛りにあって、体が動かなくなった。

鍵はかけたはずだし
今日は彼が来る日ではない。
誰かが入ってくるはずはない。

きっと隣の部屋の人だ。

しかし、足音が近づく。

きっと隣の部屋の人の足音だ。

足音はキッチンのある廊下を抜けて、
部屋のドアノブを開ける音がした。

隣の部屋だよね??


カチャ
私の部屋のドアが開いた。

そこには、包丁を持った男が立っていた。

キ…
キャーーーーーー!!!!

渾身の力を込めて叫ぼうにも
金縛りにあっていて、叫ぶことができない。

金縛りにあうと、目だけ見ることができるが
体は全く動かなくなる。

警察呼ばなくちゃ
誰かにともかく連絡…

枕元にあるスマホを取りたくても
体が動かない。

どうしてこんな日に限って金縛りにあっているのか…


男は黙って私のベッドサイドに来て
その包丁を私の体に刺した。

何度も刺した。
メッタ刺しというやつである。


こんなに刺されては、生きていられそうにない。

お母さん、お父さん、親戚彼氏友人の皆様
こんなに若くして死んでしまってゴメンナサイ。
こんな終わり方でごめんなさい。
短い人生だったな…

私は死を覚悟した。

そして、私の意識が途切れた…

ピピピピピピピ…
いつも通り、スマホの目覚まし時計の音で目が覚めた。

朝がきた。

…朝がきた?!?!

昨晩の出来事は、一部始終しっかりと脳裏に焼き付いている。
私は殺されたのだ。

でも、今、目を覚ましている。
私は、生きているのだろうか?!?!
それとも幽霊になったのか…

そっと体を起こす。
不思議なことに、どこも痛くない。
体を触る。
感触がある。

恐る恐る、パジャマをめくる。
傷はない。

ベッドから起き上がり、部屋を観察する。
血の跡なんてどこにもない。

廊下に行く。
足跡はない。

玄関は、二重ロックがかけられていた。
たとえ鍵があったとしても、誰も入ってこられるはずはない…

全ては、昨日就寝した時のままだった。

昨晩のアレは、夢だったのだろうか?
夢にしては、あまりにリアリティがあった。

私は確かに、男の姿を見たのだ。
真っ暗で、はっきりと顔は分からなかったけれど。

でもやっぱり…
ただの夢だったのだろうか…?

カーテンを開けた。
今日は晴天。
いつも通りの景色と、いつも通りの空に
なぜだか涙が出そうになる。

また、私に朝がきたのだ。

私は今日も、生きている。

深呼吸した。

私は、生きている!!!


いつも通り会社に行き
同期、同僚に、散々夢の話をした。

「私、殺されたと思ったんですよ~
でも、朝がきたんです!
生きてたんです!」

もちろん、彼氏にも連絡した。

「昨晩、殺されたと思ったんだけどね、
朝がきたんだよ!
生きててよかった」

事件

その事件が起きたのは、
その週末のことだった。

近所のアパート(とても近い)で起こった事件。
概要は、次の通り。

・被害者は女子大生
・オートロックのアパートに一人暮らし
・夜中、男が被害者の部屋に侵入
・就寝中の被害者はベッドでめった刺しにされて殺された
・被害者には遠距離恋愛中の彼氏がいる
・第一発見者は彼氏。
・夜行バスで来て、明け方彼女の家に到着し、発見した。

ニュースを知った時
背筋が凍りついた。

あまりに、私の夢と似通っているし
被害者の状況も、私と似すぎている。

全国版ニュースにもなった事件である。

週末にもかかわらず、
あの日、散々私の悪夢を語った同期、同僚、彼氏から
メッセージが届いた。

「アズ、ニュース見た?」


加害者は被害者の女子大生と同じアパートの男で
たまたま被害者がアパート内で鍵を落としたのを見かけ
夜間、殺害に至ったらしい。

動機は
「人を殺してみたかった」



事件が起きたそのアパートは、
1階に服のチェーン店が入っていて
それまで、たまに購入していたのだけれど、
その事件以来、なんだか怖くて
一度も足を運んでいない…


あの夢は一体なんだったのか。
今でもよく考える。

夢がたまたま事件と一致しただけなのか。

それとも
生霊か…予知夢でも見たのだろうか…
(詳しい人いたら教えてください)

あの時殺される予定だったのは
本当は私だったのかもしれない
と想像したりもする。

パラレルワールドという概念がある。
本当は、選択しなかった方にも未来があって
異次元の世界に枝分かれしていくというようなものだ。

私が殺されて
あの女子大生が生きている世界が
どこかにはあるのかもしれない。

想像するとぞっとする。

その世界では、
夫と結婚することもなく
当然のことながら
子供達とは会うことができていない。

そう思うとますます
家族や子供達のことが愛おしくなる。

生きている奇跡と喜びをかみしめる。


被害者の女子大生には、
どんな未来があったのだろうか…


その出来事以来
死の意識が少し変わった。

死は案外身近にあるのかもしれないということ。
そしてそれは、決して特別なことじゃなくて、
誰にでも訪れる普遍的なことだということ。

そんなある種当たり前のことを、
日々強く認識するようになった。

そして毎日、
朝がくるたび
死ぬこと、そして生きるということを
以前よりずっと
強く意識するようになった。

私にできること

生きるとはなんなのか

答えの無い命題を、
最近ますます考えている。

というのも、
先々週、
友人の病気が再発したからだ。

生きるということ
そして
死ぬということ

これを考える時、思い出すのが、
この悪夢と事件のことである。


友人は、先週からまた
入院生活がはじまった。

辛い治療。

今は、お見舞いにも行くことができないから…
副作用等が強く出ないよう
また、無事に完治するよう
祈ることしかできない。

その病気は、職業によっても罹患しやすさが変わる。
友人は、罹患しやすい職業に従事していたし
完治してから
職場復帰した矢先の再発だった。

社会的アイデンティティは
むしろ高い職業だと思う。

職業選択する際には
病気のリスクも十分考慮した上で検討してほしい。


医師が生きるものの命の時間を
コントロールすることができるとして

私にできることは何なのか。

誰かの命の時間の長さに対してできることは…
多分、何もない。

わたしにできることは
描くこと。
つくること。

でも、それは
誰かの人生の感動の数を増やすことはできるかもしれない。
誰かの人生の笑顔の数を増やすことはできるかもしれない。

その結果
誰かの人生を豊かにするかもしれない。

同じ命の時間の中で
その密度は濃いものになるかもしれない。


だから
今日も私は
私の人生を精一杯生きたい。

誰かに感動と笑顔を与えることが
一度でも多くできるように…

そうだ、友人に手紙でも書こうか…
絵を添えて。


だって今日も私に
朝がきた。

私は今日も、生きている。

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