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【‘‘Transition’’】

transition、直訳すると移行・変遷・変化という意味を持つ言葉だと知ったのは、辞書をパラパラと捲りながら、たまたま知ったことがきっかけでありました。
変遷期というものは、どこかのタイミングで必ずくるものだと実感としてあります。
だが、考慮することや感性に触れた瞬間から、自らが変化していると気付くことは、認識しづらいものだと感じます。
分かりやすい例としては、本の読み方や映画の見方、インプットしたものをアウトプットして綴った文章などが挙げられます。
変遷期ごとに、読み方や見方、文体のリズム感などの履歴を遡ると、どこかで変化が起きていることが理解出来ます。
エクリチュールとは本来、書かれたものという意味とは別に、表現法・書法という意味があります。
作品や造形芸術としての抽象的概念を理解する上で、私たちは作品に込められた主題を読み取ろうという意識が働く。
何故、そうした意識が働くのかと言えば、私たちは抽象的なものを感覚的に捉えるということが苦手だからだと考えられます。
抽象画を鑑賞する際に、その絵に込められた意味、メッセージ性というものはアーティスト自身の分身という意識を変えることで、鑑賞側の私たちとアーティストは作品を通して対話をする。
対話を行うことにより、対話から得られるものは必ずあるものだと私は感じます。
‘‘対話’’という一つの問いから生まれたもの、源流を辿れば、それは自らの思考の変遷だということに初めて気付かされるものがあります。
つまりは、transitionであるということ、私たちは生まれた瞬間から、年を重ねて成長する度に、常に変化しながら生きている存在だということを実感する。
辞書から引いた一つの単語、transition。
transitionという言葉から、様々な解釈が生まれて、そうした一つの解釈を咀嚼した後に、また時間を空けてから思考を始めていく。
私は白紙に自ら書いたtransitionという言葉によって連想されたマインドマップを書き終えて、眠りにつく。

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