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この冬のおすすめ図書

アメリカは電子書籍が進んでいる。日本は今ではだいぶ電子書籍のバラエティが増えましたが、アメリカはもう5年以上前から、読みたい本の電子版はほぼ100%の確率で見つかり、かなり電子化が進んでいたイメージです。今はアメリカではオーディオブックが進んでいます。英語の勉強のために本とオーディオを両方買って、聞きながら読むという人もいるようで、アマゾンではそういうセット割引みたいなのもあったりします。

アメリカの図書館も電子化が進んでいます。日本の図書館はまだ今のところ電子で借りられる本は少ないようですが、アメリカは大半が借りられます。実際に図書館で実物を借りるときと同じ期限がありますので、期限が切れたら一旦アクセスできなくなりますが、また貸し出せばすぐに読めます。おもしろいのが、電子書籍なのに、貸出数に限りがあるらしい。人気の本は今借りている人が返すまで待つことになります。

さて、この冬におすすめの本がジョン・グリシャムの「スキッピング・クリスマス」。(いや、別に最近出た本ではないんですが、シーズン的におすすめ、という話)

ジョン・グリシャムと言えば「依頼人」や「ペリカン文書」といったシリアスな法廷物でおなじみなのですが、こちらはコメディです。ジョン・グリシャムがコメディを書いているなんて(しかも法廷は一切出てきません)私も今回参加しているブッククラブで教えてもらうまで知りませんでした。

あらすじを簡単に説明すると、クリスマスシーズンにかかる無駄な出費がすごい金額であることに気が付いた会計士のおじさんが、「今年はクリスマスはやらない」と宣言し、周囲からの冷たい視線と戦いながら夫婦でその誓いを守ろうとする、というお話です。アメリカのクリスマスは実際、生のモミの木を丸々一本買ったり、大規模にパーティーしたりするので、出費のスケールも相当だと思います。

コメディなので、めちゃめちゃ読みやすいです。そして、だいぶ誇張はされているとは思いますが、アメリカの郊外のクリスマスってけっこうこういう感じじゃないのかな、みたいなのがいっぱい出てくるので、すごくおもしろい。いわゆる "page-turner" というやつで(次々読んじゃう)主人公といっしょにほくそえんだり、悔しい思いをしたり、絶望したりしますが、最後はとっても心温まる。なんといってもホリデーものだからね。

あと、ニューヨーク図書館のアプリでは電子書籍以外にもオーディオブックのラインナップも相当充実している。これを利用するにはまず図書館で利用登録をしておかなければなりませんが、すべて無料でできます。

いやー、アマゾンいらずですな。でもアマゾンではなんやかんや本以外のものを買うんですけれども。

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