真の秘湯は東京にあり!〜@480円でめぐる真っ黒な蒲田温泉「黒湯」の旅〜
「#至高の温泉」というハッシュタグを見つけ、どーしてもご近所自慢がしたくなって、東京大田区の蒲田に来ました。
繁華街、飲み屋、夜の街のイメージが強い蒲田。温泉が出るということさえ意外だったのに、全国的にも珍しい「黒湯」が出るという、隠れ秘湯スポットなのです。
真っ黒なお湯の存在を知ったのは、2年前に23区一周の旅をしている時でした。
その時は「ご近所」ではなかったのですが、神奈川寄りの東京に引っ越し、たまたま蒲田が近くなりました。
これまであちこち旅してきた中でも唯一無二で印象深かった黒湯。せっかくならあの時立ち寄った温泉以外にもいろいろ行ってみようと、思い立った次第です。
ちなみにここで紹介する温泉は全て「銭湯」です。そして、普通のお湯だろうが温泉が出ようが、東京の公共浴場料金は全部480円。
つまり掘れば黒湯が湧き出るこのエリアでは、一律低価格で全国的にも珍しい温泉の湯めぐりが出来ちゃうってわけです!改めて、素晴らしいところに引っ越してきたもんだ…!
では、黒湯めぐりスタート!(湯の色が特徴なんですが、湯船を撮影することができない点はご了承ください。気になる方はぜひ実際に見にきてください!笑)
宴会場での釜飯が絶品。その名もずばりな「蒲田温泉」
まずひとつ目は蒲田温泉。銭湯だけど、「地域名+温泉」の名を冠して立派な看板をアーチのように建てている主張の強さが好きです。
「黒湯は高温と低温があり、高温のほうはとんでもなく熱い」と噂に聞いていましたが、たまたま湯沸かし中だったのか、低温37度、高温41度程度。結果的にベストな温度で楽しめました。
黒湯だけでなく、ジェットバスと電気風呂もあり、これがいろいろと趣深かったです。
ジェットバスは機械がバグってるんじゃないかというほど強い笑。噴射されたお湯が、隣の湯船にも向かいの湯船にも容赦なく吹っ飛んでいる様子は大変シュールなもんで、ひとりでニヤニヤしていました。
電気風呂、何度か経験あるのですがいつも肩まで浸かれない…。脚までは耐えられても腰まで浸かるとビシビシと電圧を感じてそれ以上進めなくなってしまいます。平気で入っているおばあちゃん達はすごいなぁ。
そして、蒲田温泉の醍醐味はお風呂だけではありません。
そう、銭湯なのに「釜飯」が有名なのです。
食べてみて納得。これは銭湯のレベルではないクオリティ…!
お新香もお豆腐もお味噌汁も美味しいというところがポイント高い。本当に美味しいお店って出てくるもの全部が美味しいですよね。これは最近の私の持論。
お金を払えばカラオケが歌えるみたいだったので、舞台にも上がることができるのでしょうか?
自分で上がる勇気はないですが、いつか舞台で楽しそうに歌っている地元のおじさんやおばさんを横目にこの釜飯をいただきたいものです笑。
蒲田温泉HP↓
老若男女が集うTHE銭湯「桜館」
大通りから少し外れた、池上の住宅街のなかに唐突に現れます。○○湯というネーミングではないのは、ちょっと珍しいかも?
ここはいかにも「銭湯」なお風呂!
侘び寂びを感じる古めの更衣室には、天井から吊り下げたテレビがあり「バナナサンド」の再放送が流れていました。
黒湯の浴槽は岩風呂風。それだけでも温泉感が倍増します。正真正銘温泉なんですけども笑。こちらは蒲田温泉よりちょっととろみが強く感じました。同じ黒湯でもちょっとずつ違うようです。
また、普通のお湯の大浴槽も「ボンタン湯」のキャンペーン中。でっかいボンタンがお湯にぷかぷかと浮いていて、柑橘の爽やかな香りが漂っていました。
そしてこちらも2Fには休憩処あり。
お風呂でお互いに背中を流し合うおばあちゃん達、
何故かカウンターで1人、ソフトドリンクを飲みながら店員さんと話すキザな女子小学生、
常連のように慣れた様子で注文し、一生懸命ゲームの話をしている男子小学生グループ…
「蒲田」という街をぎゅっと凝縮したような、温かみの詰め合わせでした。
品川や川崎のような都会が近いと思えないほど、大田区民は温厚で人情味があるんだよなぁ。いい意味で都会感がない。
地域みんなで見守ってくれそうなので、子育てするなら大田区が良いかもしれません。
桜館HP↓
衝撃の美しさ…サウナーならととのいそう「はすぬま温泉」
ひとつ前に行ったのが桜館だったからか、その新しさと美しさに衝撃を受けました…!
言葉で伝えきれなそうなので、画像に頼らせてもらいます笑。
まず、「ここは?銭湯なのか??」となる更衣室。上品なシャンデリア風照明とステンドグラス、そして何故か鳥のさえずりや虫の音が聞こえる自然派BGMが流れています。ここはテーマパークなのか?
そして着替え中に目に入る美しすぎる壁の絵。銭湯の絵って青い富士山のイメージだったんですが、ここは山から流れる清流のような絵。本格的な風景画に惹き込まれます。こういう時、視力がよかったらもっと楽しめるのに…と惜しみながら眼鏡を外してお風呂に入りました笑。
実はここ、お湯は黒湯ではなく緑か茶色っぽいお湯。こんなに近いエリアなのに、また別の泉質の湯が湧き出ていることに驚きです。…黒湯めぐりと言っておいて黒湯ではないですがご了承ください。
私はサウナか得意ではないため入っていませんが、サウナから出てきた人が壁の絵を見てぼーっとリラックスしていました。
これ…サウナーだったらめちゃくちゃ「ととのう」のでは!?
心なしか若めの社会人も多いし、お金払う時「サウナもご利用されますか?」と聞かれたし、もしかしたらここ、サウナーの皆さんにはもう言わずと知れた名スポットだったのかもしれません。
会社のサウナー達に是非おすすめしたい場所でした。
はすぬま温泉HP↓
金魚も泳ぐ??高濃度黒湯「改正湯」
どういうわけだか、金魚を眺めながらお風呂に入ることができます笑。
そんな銭湯も温泉も初めてだったのでびっくり。果たしてどんな気持ちでここの金魚は人間の入った浴槽を見ながら泳いでるんだろうか〜とか思いながら眺めていました笑。
このユニークさはクールジャパン!って感じがしますので、外国人受けが良さそう。
そしてここの黒湯、この辺の温泉の中でも特に濃いらしい。温泉成分が濃いからか、黒湯の炭酸泉があるからか、はたまた4軒も銭湯をめぐったからか、だいぶあったまって少々のぼせました笑。
改正湯HP↓
まとめ
以上、今回は4軒の蒲田の温泉を周りました!
蒲田駅周辺にあるわけではなく、京急蒲田や蓮沼、池上方面に温泉は点在しているので、気づけば11キロも歩いていい運動になりました笑。
それぞれの銭湯、いずれも共通しているのは「住宅街のなかにいきなり現れること」。蒲田の温泉がいかに地域密着で、地元民が大切にしてきたか、実際に入ってみることで伝わってきました。
「せっかく珍しいお湯が出るんだから、もっと観光地にすればいいのに」と最初は思っていたけれど、地元のおばあちゃんや子どもたちを見ていると、地域密着でたまに私のような観光客が遊びに行く、くらいがちょうどいいのかなと感じます。
そして蒲田エリアの銭湯はまだまだたくさんあります!
4軒行っただけでもこんなに雰囲気が異なるので、きっと銭湯の数だけ個性があるはず。
みなさんももし蒲田にお越しの際は、ぜひ自分に合った銭湯を見つけて見てください!
P.S.
温泉に入りまくった後、蒲田グランデュオで食べたケーキは美味かった…糖分大事。
ではまた。
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