見出し画像

高校生の私が、先生と付き合った話16

ダメ元でいいから、鈴木先生にアドレスを聞くことをゴリ押しされたわたしは「タイミングがあれば聞いてみるけど」とはぐらかしました。

鈴木先生にアドレスを聞くなんてそんな勇気はわたしにはありません。
学校の外でも繋がっていたいと言ってしまっているわけで・・・もはや告白と同じです。

同世代の彼氏や好きな人とメールをして、一喜一憂する周りの子がとても羨ましく思えました。


そうこうしている間に夏休みが終わり、通常の授業が再開されました。

相変わらず職員室を訪ねたり、鈴木先生の授業のときには絡みにいったりしてアドレスを聞くチャンスを見計らってはいました。
(チャンスがきたって聞く勇気は実際なかったけれど・・・)
しかし、どうしても周りに人がたくさんいたりするので上手くはいきませんでした。


ある日の休み時間。
「あずみ、バレー部のAさん知ってる?」
「もちろん!エースの子だよね」
強豪校のエースとなると校内でも有名人だったので、お話はしたことないけれど知ってはいました。
「そう。なんか国体の関係で9月下旬からしばらく学校来ないらしいよ?」
「え?国体って10月でしょ?」
たしか鈴木先生がそう言ってたはずでした。
「そうなんだけど、県内の高校との合同チームなわけだし、合宿でもあるんじゃない?」
「それって当然鈴木先生は引率で行くよね・・・コーチかなんかになってるって言ってたし・・・」
「そうみたいよ。まあでも10日くらいっぽいけど」
「長いー・・・」

夏休み中もなかなか会えなかったのに、またすぐ会えない期間があるなんて。
あと数か月もすればこの学校から卒業してしまうのに。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?