文学フリマ東京38で買った本と、イベントの感想
2024年5月19日(日)に開催された文学フリマ東京38に参加してきました。
本の感想はまたすべて読み終えてからnoteに書かせてもらいたいと思います。今回はイベント自体の感想を。
「こんなに人の来るイベントだったのか!」というのが一番の感想です。
今さらというか十年の間、参加し続けて徐々に会場が広がるところも来場者の推移も見ているし、多くの人が訪れるイベントだと知ってはいたのですが、改めて来場者の多さに圧倒されました。
私の所属しているサークル「ペンシルビバップ」が出展したのは第二展示場で、そちらも十分に人がいたのですが、第一展示場のサークルに顔を出しに行った時、あまりに来場者が多くて人の流れに沿ってゆっくりと進むしかできませんでした。途中、知人に会っても立ち止まりもできないので挨拶をしながらそれぞれ反対方向に流されていく始末。
売る側としても、立ち止まってゆっくりと見てくれる人は以前に比べて減ったような気がします。流れが速いのでみんな目当てのサークルに向けてスッと通り過ぎてしまって、声をかけても目も合わないことは多いです。そもそも人が多いのでブースの前で立ち止まっていられるスペースがないとか、目当てのブースに行くのに人の流れに乗らなきゃならないから仕方ないとかありますが、前より忙しなくなった印象があります。
文学フリマに参加する時には、サークルメンバーと交代で店番をして、ふらふらと会場を徘徊してブースと表紙の印象で本を買うのが好きでした。気になる本を片っ端から買えるほどの財力はないので目当てを決めずに見て回り、残りの予算を考えてあと何冊買うかを決める、そういう楽しみ方をしています。限られたお小遣いを握りしめて本屋の棚の前で何を買うか悩んでいた少年時代を思い出すので、そういった本の選び方が好きです。
でもこれだけ人が多くなると会場を適当に見て回るのは難しいですね。今回も、文学フリマが終了した後に「こんな本売ってたんだ、買いたかったな」という本をXやnoteでいくつも見つけました。中には事前に告知を見かけて買いに行こうと思っていたのに行けなかったりとか……。イベント直前になると「あれ用意しなきゃ、ポスター作らなきゃ、告知しなきゃ、小銭を一応多めに作って、ブースのレイアウト考えよう、新刊はしっかり梱包して、既刊はまだあったっけ?? 入場証どこ???」とか色々やることが出てくるので、情報収集しておいても抜け落ちてしまいますね。(脳みその処理能力の限界)
買う側としても情報収集しないと取りこぼしてしまうのですから、売る側としても情報発信は重要ですね。自分たちの本を手に取ってもらうためにはもっと色々な工夫と努力が必要だなと改めて感じました。
イベント終了後の発表によると今回の文学フリマ東京38の参加者数は12,283人(来場者8,969人、出店者3,314人)だったとか。
コミケの来場者数は20万人とも30万人とも聞きますからこれよりもずっと多いのでしょうが「文学」と銘打ったイベントに1万人を超える参加者がいるのは希望の持てる話ではないでしょうか。本を読む人が減ったといわれて久しい時代(私が子供の頃から言われていました)にこれだけ文学が求められているのですから。
段々と規模が拡大した文学フリマは、次回の2024年12月1日からは会場がビックサイトになるそうです。ペンシルビバップは次回も参加する予定で、申し込みを済ませてあります。次回は「少年時代」がテーマの新作を作ります。今のところまだ何も書き出してはいませんが、まぁまだあと半年以上もありますから余裕です(などと毎回思うクセに締め切り直前に絶望するのは何故なんですか?)
今後もペンシルビバップをよろしくお願いします。