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小説

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2021年8月の記事一覧

有閑少女の小話

有閑少女の小話

「何か面白い話はないですか?」
ライターの鈴木は、丘の上の古びた洋館を訪れた。
洋館にはネタの宝庫が住んでいる。
記者になって3年が経ったある日、先輩から洋館に住む少女を紹介された。

「くだらない話ならあるけど」
めんどくさそうな口調で、少女が答える。
2人は洋室の客間で向かい合いながら話をしていた。
少女はダルそうにソファで横になりながら、クマの形をしたグミを頬張っている。
対して鈴木は、背筋

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バッキボッキゲーム

バッキボッキゲーム

その日、鈴木は酔っていた。
給料日後の金曜ということもあり、先輩たちに飲みに連れ回された。
2軒目以降の記憶がない。
そして、顔がチクチクする感覚で目を覚ました。
ここはどこだろうか。
目だけで辺りを見渡すと、少女がしゃがみながら鈴木を見ていた。
微笑みながら、スマフォで写真を撮っている。
知り合いのユーさんだ。
丘の上の豪邸に住んでおり、金と暇を持て余している。
どうやら会社の先輩が、酔い潰れた

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有閑少女の展覧会

有閑少女の展覧会

8月のある日、ライターの鈴木のもとに封筒が届いた。
差出人の名前は書かれていない。
封筒には蜜蝋で封がしてあり、手で持つと少し重量がある。
軽く振ると、中からは金属が触れ合うような音がした。
こういう凝った真似をする知り合いは1人しかいない。

3年前、上司から紹介された洋館の少女だ。
明らかに年下なのだが、自分のことを「ユーさん」と呼ぶことを強要している。
莫大な資産を元手に上質なネタをくれるが

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