夕焼けの廊下と学ランの男
自責で死にそうな日に内的世界へ潜ると感じる光景の一つとして、
知らない高校の誰もいない静かな廊下にいることがある。
自分はどうしてかその廊下が3階だと感じている。
窓からは真っ赤な空が見えるのになぜか日はどこにもなくて、なのにその3階の廊下には夕日のような光が差し込んでいる。
その廊下の向こうで、学ランの男が不機嫌そうにこちらを睨みつけている。
男はそのままバタバタと上履きの足音を立てながら、早歩きでこちらに向かって来る。(このとき不思議と恐怖を感じないのは自分の内的存在