いつもどこかでだれかがいきてる
3月だったか4月だったか。正確に日取りは忘れたが、隣の家に新たな人間たちがやってきた。隣の家、といっても私が住むアパートの隣の部屋、ということではなくて、家として、棟として隣の区画にやってきた。
私の部屋には光が届かない。叙情的な詩的な意味でもなんでもなく、文字そのままの意味で届かない。人口密集の中に生える雑草のようなアパートなので、隣の区画との隔たりがほとんどなく、窓を開ければそこには壁がある。殺すとわかっていながら、最近ペチュニアをベランダに置いた。光の届かないベランダ