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遠距離介護は突然に。その10 父の食事情。

父のこれからの食事をどうしよう。
ついこの間まで、自分で買い物に行ったり外食したり、簡単な調理もしていた父だったが、もう無理だ。
足が弱って買い物は行けない。調理する気力も無いし、用意されれば少しは食べるが、自分で何を食べるかも思いつかない様だった。入院前にお試しで3日程頼んだ宅配弁当の高齢者用が意外と気に入ったようだったので、夕飯はずっとそれにする事にした。退院の日から持ってきてくれる事になった。3時過ぎにスーパーのカゴみたいなのに、お弁当箱二段と、保温ジャーが二つ、ご飯とお味噌汁。
上の写真が、それである。スーパーで並んでいたとしたら地味な弁当でそんなに人気は出ないかもしれないけど、割と美味しい。食欲の落ちた父には、優しい味が丁度良いらしい。気に入ったなら良かった。
今まで、自分で自炊で頑張ってきた父にとっては、おかず何品かにご飯とお味噌汁が自分で用意しなくても誰かが届けてくれるなんて、それだけで有り難い様だった。
これが、もし、ずっと奥さんが美味しいご飯を用意してくれていて、突然一人で宅配弁当の夕飯を食べる羽目になったおじいさんだったとしたら、悲しい気持ちになったかもしれない。
何が幸いするかは、分からないモノである。

夜ご飯はこれでいいとして、お昼は?
お昼も同じ弁当屋さんに頼んでもいいけど、それもちょっとね。
ディサービスに行く日は、そこのお昼を食べるとして、それ以外は、冷凍食品にする事にした。父は、スーパーで念入りに品物を見たりした事などないので、どんな冷凍食品があるのかよく知らない。麺類が好きなので、冷凍うどん五個入りなどは買っていたけど、レンチンで出来るキツネうどん、肉うどん、醤油ラーメン、スパゲッティ各種の存在は知らなかった。なので、いくつか買って、一緒にチンしてみて食べてみた。うまい!との事だった。私が作ってあげると、一人になった時に困るといけないので、はい、自分でやるよ!と励ますだけ。料理してた筈なのに、ちょっと苦戦している。もしかしたら、少し認知症の手前の可能性もなくは無い。でも、もう病院行ったり調べたりしたってしょうがないのだ。病気と寿命とどっちが先かと言っている段階なので、少しくらいボケたって大丈夫、誤差の範囲だ、ドンマイ。
ちょっと苦戦しつつも、大丈夫そう。私の滞在中に何個か試し、ケンミンの焼きビーフンの冷凍が気に入った様だったので、多めに買って冷凍庫に入れる。
朝は、トースト、牛乳、ヨーグルト、なんかフルーツで良さそう。パンは二斤くらい買って冷凍庫に入れる。凍ったまま焼けば、大丈夫と教えると、そうなんか!と驚いていた。そうだよ🤭

問題は、買い物。
ヘルパーさんを頼む事になったが、ちゃんと決まるまでの分を、多めに買って入れておく。
それから、イオンネットスーパーも利用する事にした。埼玉県在住の私は、時々ネットスーパーを利用しており、遠くの親にもその地域にイオンがあれば子供が注文して親の家に届けてもらえるらしい事は知っていた。今がその時だ。私は父に、こうやって頼めば私が向こうに戻ってからもネットで注文してお父さんに届くから、と説明する。でも、あれ?なぜか、お届け予定日や時間が設定できず、エラーになる。おかしいな。あれ?何度やってもダメ。次の日、もう一度やるけどダメ。ちゃんと配達地域に実家の住所も入っている筈なのに何故?
滞在中に何度試してもダメ。いよいよ明日帰るという日に、直接イオンの店舗に電話してみた。「こちら、ネットスーパーはやっていないのでしょうか?」「やっていますよ。」「何度やってもエラーになるのですが〜。」「そんな筈はないのですが、ご住所は?」と聞かれて、「〇島です」と答えると、「あー、〇島は、週一回の配達になるので2日前からしか注文頂けないのです。すみません。」
いえいえ、週一でも届けてさえもらえれば有り難い。次の日試したら、ちゃんと注文できた。私はもう自分の家に戻ってきたが、頼んだ食品はイオンが明日父のところへ運んでくれる筈。ちゃんと届いたか、明日電話してみよう。

工夫すれば、なんとかなりそう。