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おすすめ断髪小説(自分の以外)

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#髪フェチ

『過ちの行方』

【母 真由美】
 私の家族は理容師の夫、20歳と16歳の娘との4人暮らし。専業主婦として頑張ってきたが、単調な生活に飽きていた。妻として、母としての役割をこなすことばかりで、女としての自分が失われつつあった。
 
 そんな時、惹かれる相手が現れた。始めはたまに食事をする程度だったが、気づいたら月に1回のペースで体を求め合う関係になっていた。こんな刺激を私は求めていた。もちろん夫にバレないよう、細心

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断髪小説『マネージャーの距離感 前編』

断髪小説『マネージャーの距離感 前編』

あらすじ小説情報本文「マネージャー? どうしたんだ? こんな時間に部室に居るなんて」

 全体練習が終わった後、一年生だけ居残りの素振りをして、部室に戻るとなぜか同じ一年生の女子マネージャーの早水がいた。

 部室は屋外にあるプレハブ小屋みたいな建物で、主に部員の荷物置き場や更衣室として利用していた。

 部活で使う備品も置いてあったりするので、マネージャーがいてもおかしくないが、とっくに帰ってい

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断髪小説『名もなき夫婦の話』

断髪小説『名もなき夫婦の話』

あらすじ小説情報本文「髪切らないのか?」

 ソファーで隣に座る夫が聞いてくる。夫と結婚して一年、私は髪を切っていない。一つに結んではいるが、伸び放題で痛んでいる。それが気になるのだろうか。

「あー、うん。その内ね」

 適当にその場を誤魔化しておく。

「その内って、大分痛んでいるだろう」
「そうかもね」
「何か切らない理由でもあるのか?」
「これと言って特には……」

 言っても理解されそう

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断髪小説『猛暑のバリカン』

断髪小説『猛暑のバリカン』

あらすじ小説情報本文 
「ただいま」

 夫の亮介が帰ってきた。妻の紗英は今日はいつもより遅かったなと思い、出迎えるために玄関に向かう。

 「おかえり」といつも通り声をかけた。ふと亮介を見ると、髪がスポーツ刈りまで短くなっていることに驚いた。「ずいぶん短いね」と聞くと、「暑いし、なんかスッキリしたくてな。さっばりしたよ」と頭に手をやりながら答える。

 雰囲気がずいぶん変わった夫にドキドキしなが

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断髪小説『幼馴染』

断髪小説『幼馴染』

あらすじ小説情報本文
  紘斗 は気怠そうにベットに横たわっている 英里奈 を横目で見やる。

 ――英里奈に坊主にしてもらうといつもこうなる。
 夏の県大会予選で敗れ甲子園のない夏、三年が引退し、秋の大会に向け部活の練習は二年と一年の新チームが作られつつあった。

 部活が終わり、その足でマンションの隣に住んでいる幼馴染の英里奈の家に立ち寄った。バリカンを持って「やってくれ」といつものようにお願

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短編小説「プラトニック断髪」

コウさん。本名は知らない。

ネットで知り合った50代ぐらいの男の人。

コウさんはいつも私を絶妙なダサさに仕上げてくれる人だ。

コウさんと初めて出会った時、私の髪は胸までのロングだった。

だけど数時間後には、鎖骨あたりでプッツリと切り揃えられしまっていた。たっぷりあったロングヘアが、肩にかかるぐらいの長さになってしまったことはショックなのにとても興奮した。

横一直線に切り揃えられた髪は膨ら

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