寝て起きたらザリガニになっていた。無論、腰を抜かすほど驚いたが抜かしたというよりは海老のように素早くバックステップを踏んでいた。いや、そもそも大前提が間違っていたのだ。僕らは最初から人間なんかじゃなかった。有象無象のザリガニが人間として生きている長い夢を見ていただけだったのだ。

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。