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アーユルヴェーダの雑談〜浣腸について

本日はアーユルヴェーダの雑談をしたいと思います。

娯楽的に読んでいただけたらと思います;)  


 現存するアーユルヴェーダの古典書の中で最も古いとされ、紀元前2世紀頃に書かれたとされる古典書『チャラカサンヒター』の中で、動物の治療に関することが書かれている部分があります。  

 それは、浣腸について書かれている章で、チャラカサンヒターの原本『アグニヴェーシャサンヒター』の著者である聖者アグニヴェーシャが、彼の師であるアートレーヤに動物の病について突如として質問をします。  

 弟子の質問に対して、浣腸が動物の病には最も良いと答えます。そして、さらに動物への浣腸方法を獣医の言葉を引用して師が弟子に説明するという流れになっています。

 例えば、象やラクダには、山羊や羊の膀胱を浣腸の液状の薬を入れる袋として使用するとか、各動物に浣腸する時に肛門に挿入する器具の長さの指定や、浣腸する薬の量や、各動物ごとに使う薬草までもが書かれており、

 かなり具体的なので、古代のインド人は獣医学の分野で動物の治療に浣腸を頻繁にしていたということが伺えます。  

 
 アーユルヴェーダでは、薬草浣腸(バスティ)The King of all treatments と言われるほどとても重要な治療方法として認識されており、老若男女(子供も年寄りも)、人間も動物も、全ての疾患に有効とされています。  

 薬草浣腸は、特にヴァータ(風のエネルギー)の鎮静に有効ですが、ヴァータは身体全体をコントロールしておりピッタ(火)やカファ(水)、細胞組織やアグニ(消化や代謝の力)もヴァータの支配下にあるので、薬草浣腸の効果は大腸だけではなく、全身に及ぶとされています。  


何をやっても効果が得られない時。  
治療の仕上げとして。  
健康維持法として。  
若返りや長寿法として。

 アーユルヴェーダでは薬草浣腸はとても重宝されてきました。 現在のインドでも、毎秒ごとに薬草浣腸が行われていると言われるくらい、アーユルヴェーダの病院=薬草浣腸 のイメージがインド人の中にはあるようです。


 昔は日本でも、町医者が浣腸を処方することがよくあったと聞いたことがあります。  現代の日本人には若干、遠い存在になってしまった浣腸ですが、私自身、アーユルヴェーダの薬草浣腸で病や症状が劇的に改善したという症例を臨床時代(インドやイランで)によく目にしていたので、アーユルヴェーダの薬草浣腸が日本でも法律的に気軽にできるようにならないかなと密かに願っています。


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