ミクロコスモス―生命と進化 - ブックチャレンジより

大西 穣さんから7日間ブックカバーチャレンジのバトンタッチを受けて6日目:
ミクロコスモス―生命と進化 リン マーギュリス (著), ドリオン セーガン
Notes from the Holocene: A Brief History of the Future by Dorion Sagan
Dazzle Gradually: Reflections on the Nature of Nature by Lynn Margulis and Dorion Sagan
Cosmic Apprentice: Dispatches from the Edges of Science by Dorion Sagan

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ドリアン・セーガンは科学ジャーナリスト、カール・セーガンと生命科学者リン・マーギュリスの息子。兄弟にはSFテレビ・ドラマ「スター・トレック」のライターもいる。

彼の書く科学文章はまるで詩のようだ。

英語の文章の響きの美しさにいつも感動できる。

ドリアン・セーガンは僕とほとんど同い年で、デヴィッド・ボウイやザ・キンクスなどを聞いて育っている。同世代の文化を見ている。彼の表現の仕方も自分の世代らしい表現だ。

家族中が科学者や科学ジャーナリストというのは大変なことである。意見が合わないとどうなるか?ドリアン・セイガンは母のリン・マーギュリスは遺伝子科学の本を一緒に共作しているが、彼は実の父親のカール・セーガンとは意見が合わなくなっていた。ドリアン・セーガンと母のリン・マーギュリスのゲノムについての本は科学界でも論争の的になったが、父親は彼らの見方をしなかった。父親との難しい関係もエッセイで発表をしている。科学の世界では議論をしながら新しい発見や見方を認めるか認めないで進んで行くが、それを血がつながっている家族の間で行おと、それによって家族関係も崩れてしまう。『Dazzle Gradually』という本ではその経験について詳しく書いている章もある。

マーギュリスは、ネオ・ダーウィニズムに代表される「適者生存」、すなわち強い種が生き残っていくという進化の原則に反対する立場をとる。競争ではなく、共生こそ進化の原動力であり、重要なプロセスであると主張している。科学の世界ではこれをSymbiosis (共生)と呼ぶ。

リン・マーギュリスは1960年代の初め頃にハーバード大学でのティモシー・レアリーのLSDによるサイケデリック体験の実験にもかかわっていた。ジョン・レノンはビートルズの『Tomorrow Never Knows』という曲で、レノン自身のこのレアリーの実験体験を語っている。

ドリアン・セーガンの本のタイトルを見ても面白いが、その内容は僕の語る詩に大きな影響を与えた。科学論文として発表したものだが、13世紀のペルシャの詩人ルーミーとの共通点さえも感じる。

Death and Sex (two-in-one book with Tyler Volk, )
Biospheres: Metamorphosis of Planet Earth
Notes from the Holocene: A Brief History of the Future
Into the Cool: Energy Flow,
Acquiring Genomes: A Theory of the Origins of Species
What Is Life?
生命とはなにか―バクテリアから惑星まで (日本語)

生命とは何か




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