Ayuo Talk Video::粟津ケン x Ayuo (Eugene Takahashi) Part 2

新しいトーク・シリーズの第二回目です。
Youtubeで5月中に3-4回続きます.
1980年代からの友人、粟津ケンさんとのトークです。
第一回目は粟津ケンさんの2019年の12月から2020年の1月のアメリカの西海岸への旅の話しから始まって、アジア系アメリカ人のカルチャーについて話していたが、第二回目では次のトピックについて話します。


パート2
日本人の「空気を読む」という考え方はいったい何だろう?
西洋デモクラシーはどのように始まった?
グローバリズムの終わり。


日本では「空気を読みなさい」という言葉をよく使う。みんなの「空気を読む」ことがデモクラシーと一般的に勘違いをするが、これは違っている。


「空気を読む」というのはみんなで水を分かち合う伝統的な農業社会から来ている。日本はこうした社会に2千年以上も弥生時代以後暮らしている。
デモクラシー、社会主義や人権は日本にとっては19世紀後半に西欧から輸入された考え方だった。ヨーロッパやアメリカとは違い、歴史の中の戦いから出来たものではなく、与えられたもののため、海外で勉強した者以外にとっては中々直接に理解できる環境がなかった。香港、シンガポールなどは英国の植民地だったが、植民地であってもその考え方は英国から伝わっていた。
あるロシア人のシンガーは日本や多くのアジアの国はライス・コレクティヴだと言っていた。お米を作る共産的な社会が長かったために個人主義(Individualism)やみんなが意見を交換するデモクラシーがまだ深く人々の間に浸透していない。個人的な意見を言うと「空気が読めない」と言われるか「自己中心的」などと言われて、他の意見を聞こうとしない人間が多い。個人主義を自己中心的と見てしまい、「NO」と言えない空気を作ってしまう。西欧の海外で育った人なら誰でもそう思ったことはあるだろう。みんなが同じ意見を言う「和」を求め、議論などもしにくい。議論をするとケンカを求めているか相手を否定しているのだと勘違いをしてしまい、すぐに感情的になってしまう人が多い。ロシアの場合は、元々は個人主義的な社会の上に無理矢理、コレクティヴ(共産主義的な)社会が強制的にソ連時代に作られたとあるロシア人が言っていた。


デモクラシーはヨーロッパの歴史では中世時代に起きたペストによって人口が減ったことに起きたことだったと歴史の本から教わっている。14世紀の中国で始まったウィルスが西に広まり、ヨーロッパの60%の人口が2年間の間で死亡した。イタリーのフィレンツェでは人口の90%が死んだという記録さえも残っている。働く者が少なくなったために60%の人口が亡くなったイギリスでは労働者が自分の権利を主張するようになり、王様と貴族階級にMagna Cartaという契約を結んだ。これが近代の民主主義につながる最初の動きだと言われている。
今回のウィルスと機械化の時代の変動で社会が変わることが可能であろうか?変わらなければいけなくなるだろう。


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