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48.チームワークは知らない人ともとれる

 チームワークって大事ですよね。

 仕事でももちろんそうですし、部活やサークル(入ったことないので憶測です・・・)、劇団、バンドなどなど、個人が集まり1つの集団となった時に、チームワークは欠かせないと思うんです。

 わたしは仕事大好きだったので、同じ職場でチームワークがうまく取れた瞬間、ものすごくやりがいを感じたし、心の底から楽しんでいました。
 今は双極性障害というものを抱えていたことが分かり、チームワークがうまく取れなくなった自分が悲しいとも思います。
 そもそも、それは躁状態だっただけで、本当はうまくチームワークを取れていなかったかもしれない。ですが過去のことはいくら考えても変わることはないので、そこはあまり考えないようにしています。考えちゃうけどね!

「他人と関わることで摩擦がおき、鬱状態に入る」

 これはあながち間違いではなく、そういった場面もこの半年の間に何度も経験しました。
 でもどうしても、他人と関わりたいという、相反した気持ちもあります。だって、周りの人のこと好きなんだもん。話してると楽しいんだもん。微妙なところですね。
 うまくバランスを取るのがとても難しいですが、わたしは当面の目標にしています。


 昔、新宿で働いていた頃、駅の長い階段の途中で、思いきり転んだことがあります。
 転んだというよりも、落ちたに近いです。足首を捻って、膝もズル剥けになり、なんとも言えない痛さ。うーーーー!と唸ることしかできませんでした。同時に恥ずかしさもひどい・・・。

 電車が発車するベルが鳴りそうなところだったので、次々と人が階段を急ぎ足で降りていきます。せめて迷惑にならないように、足を引きずって隅に移動しました。

 でも激しく転んだので、バッグの中身は飛び出るわ、履いてた靴は飛んで行くわで、もう散々。痛みを堪えながら、人の波がおさまったら回収しようと思ったその瞬間、

①ハンチングを被ったおじさんが化粧ポーチを拾い、
②キレイ系のお姉さんが飛び出た手帳を拾い、
③ギャルっぽい若い女の子がすっ飛んでったバッグを拾い、
④スーツ姿のサラリーマンが靴を拾い、かかとを揃えて置いてくれました。

 そしてみなさま、それぞれに足早に降りて行き、全員電車に無事間に合ってました。
 その一連の行動の間、終始無言。運動会の障害物競争をクールにこなしている感じ。わたしは「ありがとうございます!」と言うことで精一杯でした。

 これ、あとから思い返すと、ものすごいチームワークだと思いませんか?みんな赤の他人なのに。
 ミラクルが起きた!とその時は思いました。転んで迷惑をかけたわたしが言うのもなんですが、スタンディングオベーションです。すごいよ!みなさま急いでいる中、優しさを本当にありがとうございました。

 チームワークという言葉が出るたび、このエピソードを思い出します。

 結局、足首の腫れが治らなかったので、次の日に病院に行きましたが、ただの捻挫でした。そして可愛い看護師さんに、ズル剥けの膝を消毒してもらいました。

 チームワークって大事。でも今はそれがストレスの元にもなりかねない。とても寂しい。
 だからせめて、次に同じように転んだ人がいたら絶対拾ってあげよう。
 優しさの連鎖。これも1つのチームワークの形です。