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散りばめられた好き

自分が思う、美しさや素敵なものを、なんでそう思うんだろうって考える時があります。
なんかコレ好き!なんかコレ良い!なんとなくコッチが良い!
その「なんか」と「なんとなく」の原点はどこから来てるんだろうって。わたしはピンとくるという直感的なもので、好きか好きじゃないかを決めることが多くて、「なんでこれが好きなの?」って問われると、答えることができません。
自分が今思っている気持ちを言葉にして引っ張り出してくることが、とても困難なのです。

特に、好きとか綺麗とか楽しいとか、そういった明るい気持ちを表現することが苦手。
わたしは何が好きなのか、は分かります。
岡本太郎好き。ダリ好き。浮世絵好き。だから葛飾北斎と月岡芳年も好き。星野源が好き。マツコが好き。渡辺直美が好き。牛乳が好き。いちご飴が好き。自分のお布団が好き。
じゃあ例えば・・・。なんで葛飾北斎が好きなの?あのタッチが好きなの?それとも生き様が好きなの?
じゃあ例えば・・・。なんで牛乳が好きなの?紅茶に入れたら美味しいから?胃に膜を張って守ってくれるから?色が白いから?牛タンも好きだから?あ、牛タン昨日食べたなそういえば。
じゃあ例えば・・・。なんでいちご飴が好きなの?あの色が好きなの?あの甘さが好きなの?あのフォルムが好きなの?

明確にズバッと表現できないのです。だけどきっと、自分が好きなものをどんどん集めていくと、理由が分かると思うんですよね。
友達と買い物に行くと、「これあゆみが好きそうだよね」って言われる服。
友達とご飯を食べに行くと、「あーそれ食べると思った」って言われるメニュー。
「これ絶対あゆみが好きそうだなって思って」って渡してくれるプレゼント。
自分より、他人の方がよく知ってる。わたしが思う「好き」を。

世の中にたくさんある自分の「好き」には、どこかに必ず共通点があると思うのです。
直感でなんとなく思っているだけに、好きを探してみるともしかしたら1本の線できちんとつながってるかもしれなくて、その線が「わたし」ってことなのだと思う。

嫌なことや悲しいことがあった時ほど、その「好き」に思いを馳せてみると、失くしそうな自分がどんどん見えてきて、確かめることができる。
ボコッと凹んだ穴を、好きで埋めていく。自分にしか分からない好きも、とっても貴重なのものなのだと思うのです。

ちなみに、今日行ったスーパーでいちご飴売り切れていました。発注担当、頼むよアナタ。