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大人として

スーパーからの帰り道、お父さんと小さい女の子が自転車に乗る練習をしていました。

自転車というか、ペダルがないものなのですが、それでも怖いみたいで、「パパずっと後ろ持ってるって言ってたじゃん!」ってベソかいたり、ゼイゼイ息したり、咳き込んでパパに「疲れた?大丈夫?もうやめようか」と心配されては「やだ!まだやる」と言いながら頑張っていて、心の中でわたしも「頑張れ!」って思いながら横をスススと通り過ぎました。

そして、少し行った先のところで、ちょうどスマホにメールが来て、立ち止まってその返事を打っていたら、後ろから聞こえる女の子の声。
「あの青いおねえちゃんのところまで行ったら終わりにする!」
・・・青いおねえちゃん?アレ?わたし青いロングの薄手のカーディガンを着てるんですけど、もしかしてわたしのこと?ん?
周りを見渡しましたが、誰もいないので、どうやら青いおねえちゃんはまさしくわたしのことでした。

メールの返事が終わって、あとは帰るだけだったんですけど、あんなに頑張っている女の子が、わたしを目標にしている、でもわたしは5kgのお米と牛乳2本を背負っている、重い、けっこう重い。でも女の子が頑張ろうとしている、肩に食い込むリュック、早く帰りたい、でもでも女の子があんなに・・・。
その葛藤の中、いい歳のわたしが、頑張っている女の子を見過ごすわけには行きませんよね。大人という2文字はここで発揮すべきなのじゃないだろうか。

後ろから近づいてくるパタパタと可愛い足音、フーフーという声、あともう少しだよ女の子頑張れ、そしてわたしもあともう少しだよ頑張れ。
ついにやっとわたしのところまで来ると、汗で前髪がおでこに張り付いているキャワイイ女の子にチラ見されて、そのままUターンして帰って行きました。
約束は果たせた。大人としての約束は果たせたぞ。あとは任せた女の子よ。きっとすぐに乗れるようになるはずだ!

でもね、家に帰ったら腰が痛い痛い痛い。


ところで、いつも行くスーパーにScan&Goという新しい制度が加わったんですけど、知ってる人います?スマホひとつで並ばずに決済ができるらしいです。
便利な世の中になったなぁ。
ピッてスマートに会計をGoしたいんだけど、なんか照れちゃう!