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15.くだらないことで一緒に笑える女友達は、なによりも大切だ

 薬に対しての反抗期も無事に通過し、また飲み始めてから少し変わったことがありました。

 それは薬との付き合い方が少し上手くなった気がします。というか、薬というものに対して、自分の中で信用度が上がったんです。
 なのであれから、きちんと定められた用法用量を守って飲み続けています(市販薬のCMで流れる最後の決めゼリフ、あれは侮らない方がいいよ)。
 毎日飲むラミクタールという薬の他に、不安薬として自分の判断で決めていいリーゼという薬があるんですが、このリーゼとの付き合い方が特に上手くなったと思います。

 一日過ごしている中で、特に不安と思ってしまうかもしれない時は、朝起きてすぐと、暗くなった夜。なんとなく、自分の中でこれが予兆かな?と思えるモヤッとした感情に気づくようになり、ひどくなる前に薬を飲みます。ウコンの力的な。
 そのおかげか、鬱状態になるひどい落ち込みは、あれから来ていません。

 夜はそのまま寝るだけなので、不安薬飲まなくてもいいじゃんって思っていましたが、もし不安なまま寝てしまった場合、何度も夜中に起き、うなされて泣き、大変なことになります。次の日にとても響くので、予防という意味でも飲んでから寝ます。

 このサイクルができて、自分が思っていた以上に効果が出たんですよね。しばらくはこのまま続けることになると思います。たった一個の小さい小さい錠剤、今でもできれば飲みたくないけど、他人に迷惑をかけてしまうくらいなら、喜んで飲みますよ。そして人間の体は単純です。

 先日、職場の人4人(女3と男1)で飲みに行きました。そのうち女2はあたしの事情を知っている友達です。KちゃんとHちゃん。男1は最近知り合ったばかりのIさん。わたしの事情は知りません。
 わたしは元々お酒は飲めない方なんですが、予想以上にものすごく楽しい時間で、梅酒ロックを4杯飲みました。飲めた自分にビックリしたし、ほろ酔いというものを人生で初めて経験しました(また初体験!)

 Iさんと別れ、KちゃんとHちゃんで歩きながら帰りました。
 その帰り道も心に刻まれるくらい楽しくて、飲んベェのHちゃんがコンビニに寄りまたチューハイを買って、歩きながら飲んでいる姿を見て大爆笑したし、途中で公園の公衆トイレに入って、紙がないとトラブったのも面白かった。人がいない道を通ったので、このご時世にタバコを吸いながら歩き、手越○也の退社には、裏に黒幕がついている、でも顔は良いよね、とかホントどうでもいい話で盛り上がった。
 久しぶりでした、こんなに笑ったのは。大袈裟だけど、生きてて良かった。

 うちの近くで別れる時、「まだ帰りたくない」と付き合いたての男に言うようなセリフを、わたしは本気で言ってました。「じゃあもう少し歩こー!」って言ってくれたことが、この上なく嬉しかった。

 ようやく家に帰り、今日はよく眠れそうだ、でもお酒も飲んでしまったし、今日は薬を飲むのはやめておこう、明日朝イチで今日の夜の分を飲もう。そう思って布団に入ったのも束の間・・・。

 案の定うなされるわけです、一晩中。何度も何度も苦しさで起きて、眠れたのは1時間ちょい。次の日も仕事だったから焦りましたが、朝になってちゃんと起きられた。眠かったけど、無事に働けました。

 ものすごく楽しい、ということでもストレスがかかると聞いたことがあります。まさにそれだったのか、お酒のせいで軽い躁状態になってしまったのか。そして軽い鬱状態がやってきたのか。
 そこら辺は自分でもよく分からないけど、楽しさの後に落ち込みがくるかもしれないという怖さは、少し増してしまいました。

 まだそこまで無理できないんだね。楽しいことも少しずつなのか。そして今後、飲みに行くようなことがまたあれば、お休みの前の日にしよう。

 心から楽しめたことが、次の日からの糧になりました。3人並んで歩いたこと、風がすごく心地良かったこと、空気、匂い、全部が最高に楽しい記憶です。そしていつか、どうしようもなく辛い時に、その記憶に救われることがたくさんあるでしょう。

 KちゃんHちゃん、ありがとう!大好き!!楽しい記憶は、財産です。