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子育てとパン作り

先日、パンを焼いた。材料を入れてスイッチオン、ホームベーカリーにお任せのパンではなく、自分で生地の面倒を見て焼くのは、次女が生まれてから初めてかもしれない。

粉と水分を合わせたら、温度と湿度を調整して発酵が進むのを待つ。その間、生地には決して触らない。タイミングが来たら、ガス抜きといって生地にたまったガスを抜いてやる。これをしないと、スカスカのパンになる。それから形を整えて、もう一度発酵させて、焼き上げる。

作業しながら、パン作りは子育てに似ていると思った。

ある程度の年齢になったら、その子に最適な環境を整えてあげて、あとは手出ししないで見守る。然るべきタイミングで、必要なサポートする。その後はまた、本人を信じて手出しはしない。どうしても本人にできないことだけ、手伝ってやる。

また、その場凌ぎの対応をするとうまくいかない点も同じだ。いい具合に生地が発酵しているのに、他の用事で手が離せないことがある。そこで、それ以上発酵が進まないように冷蔵庫で生地を冷やして、一時的に発酵を止める。その後、手が空いてから取り出して続きをする。それでも焼けるのだが、なんだかおいしくない気がする。

あわててパンを焼きたくて、発酵が不十分なのを無理やり焼いてしまえば、カチカチのパンになってしまう。

いずれも、パンの側のベストタイミングに応えなかったことが原因の失敗である。

子どももそうだ。

「たまごの殻を割るお手伝いがしたい」というのを、いま急いでいるからといってやらせないとする。翌日時間があるから誘っても、子どもは遊びに夢中で知らんぷりだ。やりたかったのは、昨日のあのタイミングだったのだ。いまではない。毎回は難しいかもしれないが、子どもがやりたいと興味をもったときにやらせることが、大切なのである。

パンも子どもも、本人の力を信じて任せてやる。過度な干渉はナンセンスだ。それでもし、こちらの意図した結果が出なかったとしても問題ない。カチカチのパンでも、フレンチトーストやラスクにすればおいしく食べられる。子どもが失敗したら、うまくフォローしてやる。それこそ、親の腕の見せどころだ。

どんな風にできあがっても、愛しい我が子には変わりない。

#育児 #子育て #パン #パン作り #発酵 #姉妹ママ #長男の嫁

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