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ピカピカの新入社員、一人前の人材に育てよう!(後編『石の上にも3年、一人前に磨きをかける』)

新年度もスタートし、4月も半ば。少しずつ緊張感もほぐれてきた頃でしょうか。どの企業様もフレッシュな新入社員のパワーに触れ、組織に新しい風が吹いているのではないかと思います。そうであってほしいと、期待しています。笑

新入社員に必要な最低限のスキル、身につけるべきこととして前編『最初の第一歩』編(※)でお伝えしましたが、ではそれらを身につけた新入社員は、そこからどのように成長していくのか、そして「新人」から「若手社員」に、どのように成長していくのか。後半では「入社から3年目までの成長」についてお話しできればと思います。


やる気マンマン新入社員、でも…?


新入社員の皆さんは、誰しもやる気に満ちた状態で入社してくるかと思います。よーしバリバリ働くぞ!と、意欲、気力十分です。

しかし、当たり前ですが、人ってそんな状態をずっと維持できないものなのです。誰でもやる気を持ち続けることの難しさをお感じになったことがあるはずです。
過去エントリ「新人育成のイロハ、お伝えします」でも触れたとおり、モチベーションの波には、ある程度の法則があります。

ご覧の通り、「配置から2〜3ヶ月後」「配置から6ヶ月後」このあたりにモチベーションの低下が起こります。そして、この後もモチベーションの低下は、定期的に訪れ続けます。
モチベーションには波があって当たり前なのですが、その波には一定の法則があることにお気づきでしょうか。

「落ちて上がって、また落ちる」

これです。…当たり前ですか?でも、その波の中で起こっていることを具体的に把握されているでしょうか?


モチベーションが下がる時、上がる時

配属されて2〜3ヶ月、モチベーションが下がってきます。この理由は誰しも想像がつくかと思いますが、「慣れ」、これが一番の理由かと思います。

最初は刺激的だった日々も、ルーティン化することで慣れていきます。これは仕事にとっていいことでもあるのですが、「緊張感」「張り」の低下をもたらすのです。また、いろんな仕事にチャレンジするうちに、つまずきがちな場面もあります。彼ら彼女らが何でつまずいているのか、まずは把握することが大切です。

※Tenmaru新人育成研修より一部抜粋①

下がったモチベーションは当然、上げていかなければなりません。

「最近、やる気が出ないようだね」こんな声かけをしてあげられる方も多いかと思います。きちんと社員を見ている、素晴らしい上司だと思います。

しかし、これを「なんとなく、上司の経験とカン」に任せているのは少し不安だとは思われないでしょうか。それこそ、見落としがあればモチベーションが低いまま放置され、早期退職につながりかねません。
そこで、この時期を見据えて予め対策を取る、つまり「全ての新入社員に対し、定期的に何かしらのテコ入れをする」ことをおススメしたいのです。

具体的には、最初はいろんなことが分からない、誰に何を聞いていいのかわらない、そんなつまずきがくると思います。そのつまずきに効果的なのは、メンター制度を導入するなどです。たわいもない話を聞くことから、きちんと時間を使い、振り返りと目標設定をすることで、モチベーションを維持する効果が期待できます。


「慣れ」たらダメなの?

よく考えたら仕事に慣れるっていいことじゃない?「慣れ」たらダメなの?

そんなことはありません。仕事を続けていれば、当然、慣れるのです。では逆に「慣れない」とはどういう状態でしょうか。

研修等で得た知識を使い、わからないことだらけの中、頭をフル回転させる…皆様も配属したての時はこのような日々であったはずです。

そして、知識と経験を得るうちに、徐々に仕事に馴染んでいく…そして「慣れる」

「慣れる」と、「モチベーションが低下する」

お気づきでしょうか。つまりは

「仕事ができるようになると、モチベーションは低下する」のです。意外ですか?でも、思い当たる節もあるのではないでしょうか。つまりは、モチベーションの低下は、その社員が正統に成長していることの証と言えるのかもしれません。

「モチベーションを上げるために」

つまり、人は新しいことに取り組み、できない事ができるようになる、こういった時こそ、モチベーションがアップするということです。

モチベーションが低下している時にするべきこと、見えてきますね。
できていると思っていることへのブラッシュアップを促すための継続フォロー、そして新たな「スキルインプット」です。研修などで新しいスキル、新たな目標設定をすることで、ふたたびモチベーションを高めることができるはずです。

「継続は力なり」

そして、ここまで読んでいただいたらわかる通り、ふたたび仕事に慣れ、モチベーションは低下していきます。当然ですが、対応する必要があります

つまりは

インプット→モチベーションアップ→成長→慣れ→モチベーション低下→インプット

これを継続して行う必要があるということです。新入社員は大きく成長していくことでしょう。


長期目標からの逆算で日々、成長しよう

ここまでの話から、モチベーションの維持と成長には、「新しいことを始める」「できない事に取り組みできるようになる」ことが必要、言い換えれば「目標」が不可欠だということがおわかりいただけたのではないでしょうか。

では、その「目標」とは、どのように設定するのが効果的なのか。

まずは会社にとって、3年で一人前に育てるためには1年後はこんな社員になって欲しい、という長期的な目標が必要になります。

「1年後はひとりで企画が立てられる」「これくらいの予算を任せられる」その企業様によって違ってきますが、入社から1年で、おおよそこれくらいは成長して欲しい、というのはどの会社にもあるかと思います。

しかし、入社してすぐの時期に、「1年後は〜」と言われても、なかなかピンとくるもではありませんし、上司は上司で、「1年後、こうなって欲しいな」とざっくり考えてはいるけど、今どうすれば…となる例が多いのです。

そこで、1年後になって欲しい社員像を基準とし、

「では、半年後はどれくらいのことができるようになって欲しいか」「3ヶ月後は?」「1ヶ月後は?」と、短中期的な目標に落とし込んでいきます。当然ですが、新入社員に適切な目標設定は無理ですので、上司や先輩がこれらを見きわめる必要があります。

「今日は接触回数◯◯件」が今日の目標だとしても、あくまでも「1年後の目標から逆算した、日々の目標」として設定されたものであることが肝心です。

1年後はちょっと遠い、目標設定が難しい、とお感じになる方も多いかもしれません。それでしたら半年後を目標にしてみてください。最低でも半年後、です。長期的な目標があってこその、日々の目標という基本は変わりません。その目標に対してどう育成していくのか、これも重要なポイントです。


ティーチング、コーチングそして…

まとめると、社員の成長には「知識・スキル」を促進させるためのインプット『ティーチング』目標達成への「やる気」強化促進の『コーチング』繰り返しが有効ということになります。

※Tenmaru新人育成研修より一部抜粋②

あとひとつ!「ガス抜き」これも必要です。これもミーティングを通して行うなどします。上司や先輩とはもちろん、同期で近況を報告し合い、互いの成長と悩みを共有するのはモチベーションの維持にも大きな効果が期待できます。ミーティングでは、目標に対する自身の達成度と、今の課題をセルフチェックすると共に、上司や先輩からのアドバイス、今後の期待なども取り入れると良いでしょう。

大きい声では言えませんが、本当は「飲み会」!も、とても有効なのですが、時勢柄難しいかと思いますので、弊社では入社半年後のフォローアップ研修を提案しております、ぜひご活用ください(笑)

弊社のフォローアップ研修では、入社半年間での体験を振り返り、他者と共有することで自らの課題に気づき、改めて新入社員としての振る舞いや役割を認識することで周囲を巻き込んで仕事するためのスキル習得やモチベーションアップを図ります。最初の研修から半年という時間が経つと、人って忘れてしまうんですよね。このタイミングでの確認は非常に有効です。


そして入社1年後…

新入社員は1年を経て、大きく成長してきました。さて、1年後の新入社員は、どのような姿になっているでしょうか。

最初に立てた目標「1年後になって欲しい社員」となっていますか?

目標に届いていても、惜しくも届かなかったとしてもやることは同じ、

「1年間の振り返り」と、「2年目の目標設定」です。

当然ですが、目標に届かなかった社員は、今までのやり方を修正する必要があるかもしれません。また、適切な研修を実施するなども良いでしょう。

細かな軌道修正はあれど、基本的には、「長期的目標から逆算した短中期的目標の設定」「ティーチング」「コーチング」を続けることには変わりありません。これらを継続していくことで、社員は大きく成長していくことでしょう。


3年間で身につけるべきスキル

基本は「長期的目標から逆算した短中期的目標の設定」「ティーチング」「コーチング」で定点観測することが必要ですが、その中で3年目までに身につけるべきスキルがあります。

それが、過去エントリ「新人育成のイロハ、お伝えします」で触れた、「社会人基礎力」。※何度も出てくるのですっかりおなじみでしょうか?

経済産業省が有識者会議によって定義した「社会的基礎力」
  • 前に踏み出す力…・主体性・働きかけ・実行力

  • 考え抜く力…・課題発見力・計画力・想像力

  • チームで働く力…・発信力・傾聴力・柔軟性・状況把握力・規律性・ストレスコントロール力

「社会人基礎力」は名前の通り、仕事をする上で基礎となるスキルです。4年目からの独り立ちを目標としている会社は、3年目までに身につける必要があります。インプットと振り返りの中で、段階的に意識的に取り入れていくといいかもしれませんね。


1年目、2年目、3年目、それぞれの目標とは?

では、1年目の社員、2年目3年目の社員、どのように成長して欲しいのか?どこに目標を設定するのか?

これは当然、各企業様によって変わってきます。が、おおよそこのような事が言えるのではないでしょうか。

1年目…組織の一員として動くことができる

2年目…与えられたミッションを確実にこなすことができる

3年目…独り立ちし、仕事を任せられる

※参考資料/新卒入社3年間の教育テーマ(例)

業種、職種によって内容は様々になりますが、このあたりを目標に設定するのが良いかと思います。


企業によって変わる目標設定と育成プラン

前編ラストでも触れた通り、業種、職種によって新入社員の育成は変わってきます。ここまで基礎基本をお伝えしてきましたが、企業様によっては5年間かけて一人前になって欲しい、ということもあるでしょう。

そのため新入社員育成には、企業様ごとにカスタムするのがより効果的、ということですね。また、インプットの部分も変わってきます。より強化したいスキル、今の時代だからこそ求められるスキル…企業様によって様々だと思います。

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