1年半で100人のライターと面談した採用担当者が思う、実力がちょっと足りない求人の合格に必要なこと【ちきぺーすVol.14】
「編集やディレクターにステップアップしたい」
「高単価の案件にチャレンジしたい」
と思うライターさんは多いのではないでしょうか?
自分の実力より少し上の案件にチャレンジするとき、スキル不足で受からないのではないか、と不安を感じますよね。
でも現在の実力より少し上の案件にチャレンジする場合、コツを押さえれば受かりやすくなることがあります。
逆に言うと、コツを押さえていれば実力あるライバルが同じ案件に応募していても、その人ではなく自分が選ばれる可能性もあるほどです。
そこで今回は、実際に業務で編集者やディレクターの採用を担当している経験をもとに、少しレベルの高い案件に応募するときのコツをまとめました。
今回の記事を参考に営業文を考えれば、ライターとしてのステップアップが実現し、収入も20万円や30万円まで伸ばすこともできるはずです。
悩むライターさんやフリーランスの参考になれば幸いです。
▼営業文作成の材料となるスキル・長所の見つけ方
①提案文の薄さ / 濃さ
採用する人の提案文は圧倒的に濃いです。
何行にもわたる量の話もありますが、内容や質が高いという意味もあります。
この「濃さ」の正体は一体何なのでしょうか。
それは相手が欲しい情報を先回りしていること、相手の判断コストを最小限に抑えていること。
採用したくなる人はこちらが知りたい「Zoom顔出しで対応してくれるかなあ」「フル稼働できるのかなあ」という疑問(実際はもっと濃いです)を先に想定し、回答を書いてくれています。
さらにZoomは顔出しNGかどうか、という応募者が抱いた疑問についても「顔出し必須でしたら放念してください」と、自分が求める人物像ではなかったときにどうすればいいのか、まで書いてくれています。
この一文によってこちらは何を確認すればいいのか、すぐに分かります。
業務が渋滞しているときの判断コストは想像以上に重い。
それを楽にしてくれる人はとてもありがたいと感じます。
②冷静さ / 落ち着き
採用を考えるとき、やっぱり納期遅れや飛ぶリスクをまず気にしますが、それ以上に長く続けてくれるかどうか、も重要です。
その判断軸として、冷静さや落ち着きを見ます。
その冷静・落ち着き加減を見きわめるポイントは何か、それは提案(営業)文のテンションです。
あまりにもテンションが高い提案文はためらうことが多いです(※あくまで個人の感想です)。
テンションが高い人は「良い案件を見つけた!」と気持ちが高まった勢いで応募していることが多く、気分屋で安定した業務が期待できません。
また応募者の期待値が高い分、こちらが応募者の期待や理想と外れた行動を取った場合に一気に依頼主に対してネガティブな感情を抱くことが多いです。
こちらとしては依頼内容をしっかり、クオリティ高く遂行して初めて評価できるのですが、「良い案件だ!」「役に立ちたい!」と思って応募してくれた人はイメージと異なった場合に「こんなに頑張った(貢献した)のに……」という感情を抱きます。
ポジティブな感情からネガティブな感情の反動が大きい分、「思っていたのと違う」「自分はこんなに貢献しているのに」と感じ、そこから辞めたい、という気持ちになることが多い傾向です。
その時間を何度も取らないといけない大変さを取ってまで採用すべきか?と考えると、採用しないことを選びます。
だから「御社が好きです!共感しまくりました!」みたいな人もあまり採用しません。
ファンと一緒に働くことはリスクが高いのです。
しかしそのようなアピールでも採用されたのなら、それだけあなたに何かしらの魅力があったということだと感じます。
③ある程度自分で学び改善する姿勢
提案文に「業務で学ばせていただきたいです」という一文を書く人は多いです。
初めて取り組む仕事に不安を感じるのはよく分かります。
依頼主も、最初から即戦力をフルで期待している訳ではありません。
案件ごとにやり方は異なるゆえに慣れるまでは経験者でも大変ですし、そこは予測した上で依頼しています。
でも、フリーランスに依頼する場合、そのような人たちは専門性があることを期待しています。
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