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1からPM(プロジェクトマネージャー)採用を始めるあなたへ|PM採用の教科書

皆さんこんにちは
ポテンシャライトの寳田(ほうた)です💁‍♀️


「PM(プロジェクトマネージャー)の採用を進めているのですが、なかなかうまくいかなくって・・・」
「PM(プロジェクトマネージャー)の採用ってどのように行うのですか?」

と、あるPM採用に関わる方からご質問をいただきました。
大手企業DX案件が増えてきたがゆえに、スタートアップ/ベンチャーPM(プロジェクトマネージャー)の採用も同様に難しくなってきたような気もします。
単にPMといっても、
・SI出身のPM
・Web受託企業のPM
・Web制作会社のPjM
・WebサービスのPjM
と、採用ターゲットは異なるため、ターゲット別の属性/性質も異なりますね。

また、PMを採用する背景や採用活動の進め方も様々です。例えばSI企業にこれまでご依頼していたシステム開発を内製化する場合、PM(プロジェクトマネージャー)→PL(プロジェクトリーダー)→開発エンジニアという流れで採用活動を進めるケースが多いように思います。

そこで今回は、比較的採用難易度の高まっているPM(プロジェクトマネージャー)採用に必要な前提情報や施策、手法について本noteで説明します。ゼロから採用を始める方にも、本noteを読んで全体感を理解していただければと思っております。


※あくまで本noteではポテンシャライトで日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いておりますので、一意見として参考程度にご覧いただけますと幸いです。


1. PM(プロジェクトマネージャー)の採用を進める前に把握するべきこと

プロジェクトマネージャーを採用するための手法を公開する前に、よりスムーズに採用活動を進めるために事前に把握した方が良いことをお伝えします。

 1-1. PMの採用市場感

どのような職種を採用するにしても、市場にターゲットがどれくらいいるのかは大前提知る必要がありますので、まずは、プロジェクトマネージャーの市況感について説明します。
個人的にプロジェクトマネージャーが最も多く登録していると思っている採用媒体で、母集団の調査を実施してみました。(2024年5月調査)

プロジェクトマネージャーの母集団調査のみだと、少ないのか多いのか判断がしにくいため、プロダクトマネージャーの母集団調査も行いました。その結果がこちら👇

上記のデータをご覧いただき、どのように感じられたでしょうか。
PdM(プロダクトマネージャー)よりも母集団は多いな・・・。これが私の調査後の所感でした。
ただ、実際のところPM求人がどれくらい募集されているか。あくまで参考までに「プロジェクトマネージャー」「プロダクトマネージャー」それぞれの職種で募集している求人を検索してみたところ下記の結果に。

共通条件:東京都 の求人
・プロジェクトマネージャー :7949件
・プロダクトマネージャー  :1824件

「プロジェクトマネージャー」とひとえに言っても、開発スタイルの違いもあれば、得意領域や経験してきた案件規模の違い、在籍企業(Sler/事業会社)の違いもあるため、大枠の所感になってしまう部分もあるかと思います。
しかしながら、かなりプロジェクトマネージャーの求人数が増えてきていることから、採用難易度が上がっていることが容易に想像できますね。

各企業さまで採用ターゲットになりうるような、より詳細な母集団の情報を知りたい場合は、採用媒体さまや弊社にお問い合わせいただけますと幸いです。

◾️母集団データに関する補足説明
・どの採用媒体で調査をするかによって、該当人数や求人数は変化しますので、あくまで参考値としてご参照ください。(全職種向けの採用媒体で調査するか、Web系エンジニアメインの採用媒体で調査するかによって実際に数字は変化しています)
・最終ログイン「2週間」で検索条件を絞っていますが、上記の求職者が全員転職を考えている可能性は低いので、その点はご認識ください。

母集団データに関する補足説明

 1-2. PMの採用ターゲットの把握

「PM経験のある人を採用したい」
PM採用を進めるにあたりよくいただくご要望です。
PM経験、といっても定義は企業さまによって異なるが故に、採用ターゲットとなり得る職種も多く存在しています。
参考までに下記PM採用にあたって採用ターゲットとして設定されやすい職種を整理してみました。

職種が異なると仕事内容やスキルも異なります。
「PM」と聞いて最も採用市場で見かけるのはSlerのPMを採用ターゲットにする、というケースです。主に「システム開発における進捗管理、ディレクション」を担当していますが、業務内容を紐解いていくと実は採用ターゲットが広がる、というケースもございますので募集要項や採用ターゲットを再度設計してみることをおすすめします。

 1-3. PMの採用の理想的な進め方

ここまでPM採用の実態や採用ターゲットを把握いただけたかと思いますが、このような難題ばかりのPM採用だからこそ採用に注力する「前」にやるべきことをやっておきたいですよね。

PM採用に関わらず、一般的な採用活動の流れはこちら👇

一般的な採用活動の流れ

上記を踏まえ、求人媒体へ転記し、スカウトを開始するも
「スカウトの返信が来ないんです・・・」
「応募が全くで・・・」
というご相談はPM採用においては特に多いです。しかしPM採用を実際に開始する「前」にやるべきことはいくつかあります。ここまでできたらベストというような理想的なPM採用の進め方はこちら👇

採用開始前に、自社でPMとして働く魅力やプロジェクトの状況に踏まえた事実をなるべく整理しておくことをお勧めします。


2. PM採用における全施策を並べてみた。

さあ、ここからが本題です。一体PM採用において取り組むべき施策・取り組んだ方が良い施策はいくつあるのか。まずはPM採用においてできることを項目別で洗い出してみました。

それがこちら👇

PM採用における全施策PdM採用におけるレベル別全施策①

レベル別にまとめてみると・・・

PM採用におけるレベル別全施策

レベル5に近づけば近づくほど、PM採用において「強者(レベル高)」になれるイメージです。(個人的な所感ですが、レベル5まで到達している企業はほとんどないかと思います。)

PM採用の場合は自然応募を待っているだけでは、応募は見込めません。そのため、各社ダイレクトリクルーティング(=スカウト)やエージェントさんへのコミュニケーションを実施しているかと思います。そのため、採用マーケティング・スカウト設計(スカウト文面作成や、各媒体でのスカウト)が重要になってきます。

 2-1. PMの採用ターゲット別採用手法やアプローチ

続いて、PMの採用ターゲット別の採用手法一覧(一例)はこちら👇

※あくまで個人的な所感を記載していますので、参考までにご覧ください。

ダイレクトリクルーティングでのアプローチが増える中で意識したいのは「採用ターゲットから逆算したインサイト~メッセージングの設計」です。下記ブログでは、採用ターゲット別の訴求含めたアプローチについて紹介しておりますのでぜひご覧ください。

 2-2. PMとしての「魅力」

「●●出身のPM 向けの自社の魅力、というような採用ターゲット別の魅力訴求は大変だが、PMとしての魅力はなるべく打ち出したい」というケースも状況によってはあるのではと思っています。

エンジニア同様に、開発言語や開発環境、技術カルチャーをお伝えいただくケースはあるのですが下記あたりも合わせてお伝えいただけると、PMの方にとっては貴社での働く環境がイメージしやすく魅力に映るかと思います。

一例👇

◆profession (仕事内容 / PMの裁量)
・要件定義からではなく、システム(プロダクト/サービス)の企画から携わることができる
・プロダクト、機能の企画を決定する場に、PMメンバーが参加している
・過度に手を動かす(プログラミング)ことはなく、上流工程の業務をが中心となっている
・外部へのアウトソーシングがなど、プロジェクトをスピーディに進ませるの手段は基本的に行使できる
・全体のスケジュール管理は、途中の成果を随時確認しながら、納期または盛り込む機能を柔軟に調整する形で行う

◆tech (技術思考 / 向上心)
・何らかのPMガイドラインがあり、そのルールを変更する仕組みなどがある
・PMを対象にした社外勉強会、カンファレンスを主催したことがある

◆productivity (生産性 / 技術的負債)
・デプロイの数も多く、他社と比較して頻繁にリリースができている
・システムリプレイスなど、過去の負債を一気に解消をするような施策を実施したことがある

3. PM採用活動における落とし穴

最後に、PM採用における落とし穴をご紹介しますので、ご参考いただけたらと思います!

 3-1. 開発もビジネスも、ゼネラリストなPM経験者に固執した採用を続ける

PMは他のポジションと比較しても、会社として重要な役割を担うことが多く、要件を下げたくないのはとてもわかります。ただ、PMを採用できずに、事業を停滞してさせてしまうことを最も避けたいはずです。

急募している状況でなければ、必須要件を変えないという選択もありかと思いますが、急募の場合は、「今、採用したい人は本当に、PM経験者でなければいけないのか?」「何に強みを持つPMを採用したいのか」ということを改めて考えてみる必要があります。
・大規模プロジェクトの進行管理に強みがあるPM
・顧客との折衝や案件受注等営業的な強みがあるPM
・技術者として難易度の高い開発環境も乗り越え、技術力に強みがあるPM
などMustとWantで企業さまがPMに任せたいことによって、どのような強みを持った人を採用するべきなのかがより明瞭になるケースがあります。

 3-2. 魅力設計をせずに、採用活動を始める

冒頭でお話したようにPMの求人は100以上あります。PMの求職者さまはひくてあまたの状態。そういう状況下で、ただ、媒体転記をして採用活動を開始するのは戦場に武器を持たずに行くようなものです。

そのため、まずはターゲットを設定し、インサイト/メッセージングを設計する必要があります。またインサイト/メッセージングの設計が難しい場合は、PMの方の採用広報インタビューを実施するなどPMの魅力設計を実施した上で採用活動を行いたいですね。

最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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