記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

映画感想#7 「最強のふたり」(2011年)

原題 Intouchables
監督・脚本 エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ
出演 フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、オドレイ・フルーロ、アンヌ・ル・ニ、クロティルド・モレ 他
2011年 113分 フランス


ドリスの爽やかな笑顔

ベタな言葉ですが、とても良い映画でした。とにかく2人が楽しそうで、いっぱい笑っていて、見ている自分も終始笑っていました。2時間なんてあっという間。

フィリップは、ドリスみたいな素晴らしい人と出会えて幸せだな。黒人だからといって、偏見を持つ人もいるけど、彼はただ本音で生きてるんだと思います。とにかく正直なんだよね。
オペラを見に行ったり、絵を見に行ったり、パラグライダーやったり。とにかく正直すぎるドリスの感想に爆笑でした。

フィリップがなぜ、ドリスと一緒にいるのか。
それは、彼だけは対等に扱ってくれるからでした。
逆に、フィリップもドリスを「スラムに住んでいる黒人」と敬遠せず、人として対等に接している。外見や生い立ちで人を判断せず、直接会って会話をして、その人と真っ直ぐに向き合った結果、2人は最高のパートナーとなることができたのだろう。

原題はIntouchables、英語ではUntouchable。
触れられない者、という意味合いでしょうか。それはもちろん社会的にということだと思います。
フィリップは富豪だが障碍者。ドリスはスラムの黒人。
社会的にちょっと距離を置かれてしまう2人だからこそ、分かり合える感情もあったのかもしれない。
個人的には、誰も触ることができない2人の世界、という意味があるような気がしました。フィリップとドリスの固い絆を表すタイトルだと思います。
日本ではより分かりやすく「最強のふたり」となり、思い切った良い邦題だなと感じました。

どうやって終わるんだろう、この映画?と思ったら、最高の終わり方をしてくれました。
ドリスはサプライズでフィリップの文通相手を呼び、フィリップに会わせることに。その時のフィリップの笑顔は、晴ればれしていて素敵だった。そして、彼を窓の外から眺めるドリスの表情は、とても爽やかでかっこよかった。

2人でいると、心から笑っていられる。
それが、「最強のふたり」でいられる証拠だと思いました。

⭐︎鑑賞日 2012年9月2日


投稿に際しての余談

・当時、新宿武蔵野館で見たのですが、購入したパンフレットに貼ってある半券を見ると、整理券制だったことに驚き…。今やほとんどの映画館が座席指定のオンライン購入がメインとなっていますが、かつては武蔵野館も整理券だったか…と懐かしく思いました。

最近はあまりお見かけしない整理券。

・本作はかなり評判も良く、知り合いの中でも見ている人が多い映画だったという記憶があります。私も珍しく友達と見に行った1本です。
フランス映画ということで、友人のフランス人(アフリカ系移民の方)は、なんと7回見たとのこと!それだけ世界で愛されるストーリーなんですね。

・昨年、新たな「最強のふたり」映画が現れましたね。はい、「RRR」(2022年/S.S.ラージャマウリ)です。ここでは書ききれないので、後々じっくりと。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が参加している募集

#映画感想文

67,333件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?