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1ページに満たない映画感想<2014年③〜北欧映画編〜>
ベンヤミンの夏(1995年/ギスリ・スナイル・エリンソン)
アイスランドのとある街、ローランド、ベンヤミン、バルド、アンドレスの4人の少年は、火事で家を失ったおばあさんのために騎士団を結成し、募金を集めて家を建てることに。しかし仲間内のいざこざで、バルドをいじめるアンドレスは脱会するが・・・と、ただの北欧系ほっこり映画ではないので要注意です。
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子供たちはすごく可愛かったけれど、子供の純粋さの代償を見た気がしました。純粋すぎるために罪を犯してしまうというか。その結果、命を失うことにもつながるなんて。アンドレスもなかなか危険人物だったけど、この事件のせいで良い方向へ変わってくれれば良いな。
子供の成長には、近くにいる大人がものすごく影響を与えていると感じました。かわいらしい子供の物語として期待すると、もしかしたら少し重たく感じるような話かもしれません。でも希望の見える終わり方だったので、嫌な感じは全くしませんでした。
☆2014年2月10日鑑賞
※トーキョーノーザンライツフェスティバル2014にて(後述)
ラグナロク オーディン神話伝説(2013年/ミケル・ブレネ・サンデモーセ)
2013年に見た「コン・ティキ」(2012年/ヨアヒム・ローニング、エスペン・サンドベリ)のポール・スヴェーレ・ヴァルハイム・ハーゲンさんの主演とのことで。(長い名前だ。)
ノルウェーの北欧神話をモチーフにしたアドベンチャー映画です。バイキング船の研究者のシーゲル(P・ハーゲン)が、”終末の日”を意味する「ラグナロク」についての発見をもとに、財宝をめぐる冒険に旅立つ…というストーリー。
北欧神話の知識があればもう少し理解できたのかもしれませんが、結局のところ内容はイマイチ腑に落ちませんでした(笑)
ただ94分という尺は映画としてはちょうど良く、アドベンチャー的なスリルは満点で、あっさり楽しめる映画だったと思います。
☆2014年5月21日鑑賞
※カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014@新宿シネマカリテ
結構ぶっ飛んだB級パニック映画とかもあり、個性的な映画が見たい方は要チェックかも。毎年初夏にやってます。
冬の光(1962年/イングマール・ベルイマン)
ベルイマンの「神の沈黙三部作」の2作目。なかなか重い作品でした。
辛い時、苦しい時に祈りを捧げても救いが訪れない。それがつまり「神の沈黙」である、と理解しています。
主人公はトーマスという牧師。彼は何に悩んでいたのか。信者のヨナスが自殺してしまったところで、トーマスには何か考えることがあったのでしょう。
祈ることしかできない。祈りさえも不必要とされてしまう。自分の信心が足りないのか、と牧師であることにさえ疑念を抱いてしまう。
「イエスは何を苦しんでいたんでしょうか」という言葉や、ヨナスの「人はなぜ生きるのでしょうか」という言葉に考えさせられます。
「神の沈黙」という言葉には宗教的な独特の響きがあり、”信仰の対価”を求める人間の欲望が見え隠れしている。そして「信仰とは何ぞや?」という宗教の本質的な部分も描かれているので、宗教映画が好きならば、一見の価値はあると思います。
▼同じくイングマール・ベルイマン:「野いちご」はこちら。
☆2014年7月31日鑑賞
馬々と人間たち(2013年/ベネディクト・エルリングソン)
なんというか、なかなか衝撃的なビジュアルでございます。
全体としてのストーリーがあるわけではなく、馬にまつわる話がポンポンと連続している感じ。個人的には馬とか牛とか家畜系の動物が大好きなので、興味本位で見てみました。
が、どぎつい!結構グロい!と感じるシーンも多々ありまして…。レイティングはPG12ですが、大人でもなかなか見るのがしんどかった。動物関係の映画はこういう生々しさがリアリティを生むとはいえ、グロいのが苦手な人は気をつけなければなりません。
とにかくインパクトがすごくて、「ここでこうなるか!」という展開だらけ。馬と人間の奇妙な物語でした。
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☆2014年11月20日鑑賞
●投稿に際しての余談〜トーキョーノーザンライツフェスティバル〜
冬の北欧映画の祭典として渋谷・ユーロスペースで行われていたのですが、コロナ以降はストップしているみたいです。毎回見たい映画が多いのに、期間が1週間と短いのが難点でした。社会人になってからは平日の昼間は行けないし…。良い映画が多いので、ぜひ復活してほしいなあ〜。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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