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映画感想文

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2012年から続けている手書きの映画ノートの内容を、一部編集・アップデートして載せています。当時見た新作〜旧作まで様々。洋画が多め。レビューや批評というよりは、感想です。出演して…
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2023年9月の記事一覧

映画感想#20 『ふしぎな庭「広がる霧」』他チェコアニメーションたち

渋谷ユーロスペースにて開催されていた、「映画祭 チェコアニメのすべて」にて。 短編アニメーションが複数まとめて見れるプログラムになっていまして、ポエム編、ファンタジー編の2つのプログラムを見ました。 ①ポエム編 「動物たちと山賊」(1946年/イジー・トルンカ) 「飲みすぎた一杯」(1953年/ブジェチスラフ・ポヤル) 「もぐらくんとズボン」(1957年/ズデニェック・ミレル) 「ベツレヘムのほし」(1969年/ヘルミーナ・ティールロヴァー) 「郵便屋さんの話」(1964年

映画感想#19 「旅人は夢を奏でる」(2013年)

原題 Tie pohjoiseen(英題 ROAD NORTH) 監督 ミカ・カウリスマキ 脚本 サミケスキ・バハラ、ミカ・カウリスマキ 出演 ヴェサ・マッティ・ロイリ、サムリ・エデルマン、マリ・ペランコスキ、ピーター・フランゼン、レア・マウラネン、イーリナ・ビョルクルンド 他 2013年 フィンランド 113分 突然、音信不通だった父親が現れて「旅に出よう」だなんて。 最高のシチュエーションじゃないですか。 ロードムービー好きなので、迷わず見ました。フィンランドってのいう

映画感想#18 「TRICK劇場版 ラストステージ」(2013年)

監督:堤幸彦 脚本:蒔田光治 出演:仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、野際陽子、東山紀之、北村一輝、水原希子、池田鉄洋、吉田鋼太郎 他 2013年 日本 112分 トリック大好きなんです。 ドラマから全部見ていたのですが、ついに終わってしまいました…。しかも泣いてしまいました。トリックで泣く日が来るとは。 相変わらず無駄なギャグやばいなーと思いつつも、それがトリックなのです。ちょっとしつこいところが癖になります。 全体的な構成は決まっていて(霊能力者出現→山田・上田・矢部出動

1ページに満たない映画感想<2013年編③>

終戦のエンペラー(2013年/ピーター・ウェーバー) 日本はなぜ戦争に参加し、なぜ、戦争は終わったのか。誰にその責任があるのか。それを、アメリカ側の視点から、政治、軍事、天皇の存在といったキーワードをもとに紐解いていくような内容でした。 「物事を白黒はっきりさせない」という日本の特徴。日本はアメリカや諸外国のように、何かを勝ち取って作られた国ではない。白黒はっきりさせる必要性も薄かったのでしょう。天皇の存在が確立されず曖昧だったことも、その延長線上にあるように思います。

1ページに満たない映画感想<2013年編②>

旅の始まり(2011年/マルヒン・ロハール) ※公式ページがなく、2012年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭のHPを参照させていただきます。 「死んだら人はどうなるの?」 生きている間は誰もが知ることのできないこの純粋な問いに、温かく、丁寧に答えていく映画です。 身近な人の死を受け入れることは、子供にとってはもちろんのこと、大人にとっても悲しいものだと思います。今まで一緒に暮らしていたおじいちゃんはどこへ行ってしまうのか?という答えのない問いに対して、おじいちゃんは優

1ページに満たない映画感想<2013年編①>

レ・ミゼラブル(2012年/トム・フーパー) 3時間にわたる超大作。ミュージカル作品ですので、歌が見どころです。とにかくキャストが贅沢ですよね〜。 1番好きなシーンは、マリウスとコゼットが出会う場面。玄関の門越しに運命の出会いを果たすのですが、その時の歌(A Heart Full of My Life)が本当に美しくて。そしてまあアマンダ・セイフライドとエディ・レッドメインの美しいこと。眼福でございます。 フランス革命の血生臭い感じがどうも苦手で、何度も見たい映画ではない