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1ページに満たない映画感想<2013年編①>


レ・ミゼラブル(2012年/トム・フーパー)

3時間にわたる超大作。ミュージカル作品ですので、歌が見どころです。とにかくキャストが贅沢ですよね〜。
1番好きなシーンは、マリウスとコゼットが出会う場面。玄関の門越しに運命の出会いを果たすのですが、その時の歌(A Heart Full of My Life)が本当に美しくて。そしてまあアマンダ・セイフライドとエディ・レッドメインの美しいこと。眼福でございます。
フランス革命の血生臭い感じがどうも苦手で、何度も見たい映画ではないのですが、当時のパリの様子とか、革命に向けた市民の高揚感とか、勉強になる部分もたくさんあります。
「愛とは、生きる力」か。フィクションながらも、激動の時代を生きる人々を映す、素晴らしい作品だなと思いました。

※余談
・2021年に、東宝のミュージカルも見ました。やっぱりストーリーはちょっと苦手。特に革命のシーンで銃声がリアルに鳴るのですが、普通にめちゃくちゃビビりました。怖い。

☆2013年1月4日鑑賞


アルバート氏の人生(2011年/ロドリゴ・ガルシア)

社会で生活していくために、男性として生きていくしかなかった女性(アルバート)の物語。
グレン・クローズ主演なのですが、どうしても女の人に見えてしまう…。それで、何となく感情移入できなかったのと、ストーリー的にも、どうにか希望を見出したかったのですが、個人的には悲劇にしか思えなくて。なんと苦しい人生だったのだろうか、と、ただただ苦しい。
アルバートは、同じく女性であることを隠して男性として生き、なおかつ結婚もしているヒューバートと出会い、価値観が変わっていきます。そして同じ職場のヘレン(ミア・ワシコウスカとてもかわいかった)に恋をするようになるのですが・・・結末としてはうまくいきません。悲しい最後を迎えてしまいます。
でも、ほんの少しでも、夢を見れたから良し。ってことなのでしょうか?
おそらく、予告とか宣伝の中で「希望の扉」とか書かれていて、勝手にハッピーエンドなのかな?と予想してしまっていたので、思ってたのと違うな〜という感じでした。

※余談
本筋とは離れるのですが、本来は女性であるアルバートが結婚を夢見て、ヘレンという女性に求婚したことについて、若干の違和感を感じました。アルバートは、男性として長らく生きてきたために、女性を愛するようになったのでしょうか?もちろん、女性であっても女性を好きになることは全然悪いことではないのですが。
ここで、個人的には両性具有という概念が浮かびました。アルバート氏は女性であり、男性でもあったんだろうな、と。私はこの概念を宗教的な視点(特にレオナルド・ダ・ヴィンチの「洗礼者聖ヨハネ」より)から知ったのですが、アルバートの物悲しい微笑みは、洗礼者ヨハネの微笑みに、重なるものを感じたのです。

☆2013年2月4日鑑賞


マリーゴールド・ホテルで会いましょう(2011年/ジョン・マッデン)

インドに行きたいと思わせるような映画。とにかく、「異国の地」の代表格、インドの魅力がつまっているなーと思います。
登場人物たちは、全員お年寄り。でも夢を持っている。イヴリン(ジュディ・デンチ)がインドで働き始めてびっくりしました。
イヴリンの言葉、「最大の失敗はやらないでおくこと」。
とても心に残る言葉です。ご馳走様です。
年齢に関係なく、チャレンジできる人ってかっこいいですよね。

☆2013年2月20日鑑賞


砂漠でサーモン・フィッシング(2011年/ラッセ・ハルストレム)

砂漠で釣りがしたい金持ちを助けるためのプロジェクトを成功させようとする話です。
タイトルに釣られて(+ユアン・マクレガー主演)、何となく見てみたのですが、結構面白かったです。
でも、こういうとんでもビジネスサクセスストーリー映画あるあるの美人部下もしっかり存在してました(笑)まあ、わかるけれども、全体的に主人公2人の恋愛描写の比重が高くて、もっとサーモンプロジェクトにフォーカスしてもいいんじゃないかと思ってしまいました。
ある種シニカルコメディの要素もあり、英国首相も外務もすごく”テキトー”に描かれている。その辺はコミカルで面白かったです。
「砂漠で鮭を釣る」という突拍子のない発想がフックになってはいますが、ヘンテコな映画ではなく、”仕事も恋も人生も”という、きちんと映画らしい映画でした。
※原作はこちら:「イエメンで鮭釣りを」

☆2013年3月27日鑑賞


朝食、昼食、そして夕食(2010年/ホルヘ・コイラ)

とても穏やかな、自然な映画でした。まるでドキュメンタリーのようで、不自然な演技やセリフは一切ない。全体に流れるのは、ちょっと寂しげな雰囲気。

前夜から飲み明かし、そのまま朝食へと突入した2人の男、夫と息子に朝食を準備する主婦、兄を昼食に誘いながらも関係を隠し通そうとするゲイのカップル、愛しの女性を待ちながら食事を作る男など、さまざまな人々がそれぞれの幸せを求める姿を、俳優たちの即興演技を取り入れて撮られた。

映画.com「朝食、昼食、そして夕食」あらすじより

日常の中で、それぞれの人に、それぞれの思いがある。そして「食べること」を通して変化していく。食事って感情の分岐点でもある。朝ご飯を食べて、シャキッとする。ランチで気持ちを切り替える。夕飯は、1日を労わる寛ぎの時間。
それにしてもスペインのご飯が美味しそうだったなあ。
もう少し歳をとって、色々な経験をしてから、この映画の舞台であるサンティアゴ・デ・コンポステラにも行ってみたいと思いました。

☆2013年5月15日鑑賞

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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