見出し画像

VOGUE Italia 掲載作品の裏話

画像1

夢が一つ叶ってみて

ファッション誌に疎い私ですら当然知っていたVOGUE

始めて帽子創りを習った師匠、Annya Caliendo がVOGUEで活躍していた事もあり、

NYに来てからは漠然とVOGUEに掲載されるような帽子が創れたらいいな〜という気持ちを頭の片隅に置いてやってきた。


ついにその目標が達成された!が、正直実感がないというか、いつも通りというか。。

夢とか目標って、案外こういうもんなんだろうな笑


でもきっと後で振り返り、思い返したら、良くやった、昔の自分!と思える気はする。


地味〜に発信していた私を見つけてくれたスタイリストのAltorrin、本当にありがとう。

心の指針-師匠からの言葉

8年前、Anyaのハットクラスを受けていた時にこっそり聞いた事がある。


スタイリストさんや雑誌に、自らアプローチして売り込みした方がいいの?と。


すると意外にもAnyaはこう言った。


「素晴らしい物を創って発信していれば、彼らが見つけてくれるわョ。」

(どうせ彼らめちゃくちゃメールとか来るから、見てないし。的な事も言っていたけど笑)

その言葉を信じて、私は偶然にもNYに住むことになりここで活動するようになってからも、一度も自分からスタイリストさんや雑誌にアプローチした事が無い。(単純に断られたら凹むし..という理由もある)


ただひたすらにより良い物を!より自分が納得できる物を!という思いで試行錯誤を繰り返し、独学で新しい技術を学び、創り続けてきた。

Anyaの言葉は嘘ではなかった。ありがたい事に、どこからどう見つけてくれたかは謎だが、

スタイリストさんやフォトグラファーさんの方から声をかけてくれるようになった。

そしてこのVOGUE掲載も。

人生、何が報われるか分からない


しかも人生わからないもんだ、と思うのは

この帽子、実はスタイリストさんの急な依頼で1時間程でササササーッと創ったもの・・

今までの他の作品にもあるように、めちゃくちゃ手間も時間もかけて創った大作どーーん!の帽子ではないのだ。


悲しいかな、時間や手間をかければ、日の目を見るという訳ではないのだ。


でもこのササササーッと創っていた瞬間私は気がついた事が有る。

多分これをササササーと創る為には、今まで創り続けて来た地道な経験と技術が必要なんだろうなと。


よく現代アーティストのただの線みたいなアートが、ギャラリーとかに飾られていて、いやこんなん私でも描けるわ!とか思ったりするが

きっとその''ただの線''を生み出すために、そのアーティストは何年もかけ、色々なテイストや技法のアートを模索し試行錯誤したりしてきたんだろうと気がついた。(ホントの所はわからないけど)


とにかく感動こそ薄かったものの、私はこのVOGUE掲載までの経験から、色々な物を得た。

掲載された事よりも、それに至る経験こそに価値がある。そう思う今日この頃だ。

夢や目標の為に、どこまで自分を追い込むか

上記の様に、私は自分からは売り込みやアプローチをしてこなかった。

それは師匠の言葉を鵜呑みにしたということもあるが、自分の性格にあったやり方だと思えたからだ。

もし自分からごりごりメールをしたりsns等でアプローチしていたら、もしかしたらもっと早く、もっとたくさんVOGUE等の雑誌掲載につながっていたかもしれない。と思うこともある。

でもそのアプローチ方法は、私にはとても時間と労力と勇気を要する方法だし、何よりメンタルに悪影響があると感じた。そう、情けないことに、断られると非常に凹みやすく、すぐ自信もやる気も無くしてしまうのだ。笑

そんな自分を甘いと思い、日々自分を責めたりもした。

でも私の一番の目標はVOGUEに掲載されることよりも、長く愉しく創り続ける事だ。

長く愉しく創り続けるために、当たって砕けろ的な自らアプローチする方法は使わない事にしたのだ。

そのかわり、少しでもNYの一流のプロ達の目に留まり、使いたいと思われる様、より良い作品を創る努力はたくさんした。そして作品と世界観を伝えるウェブサイトにもとことんこだわった。

自分のペースで、自分のモチベーションを保てる方法で、自分がやれる事を精一杯する。

なんて言いながら、今でも「もっとこうしとけば良かったかな〜。」と揺らぐ気持ちが残るのも事実。笑


インターネットでも色々な成功方法やハウツーが出回る中、

惑わされずに自分だけのやり方を見つけ、且つ自分のペースで続ける。

結構難しい事だなと、改めて感じるが、

今回の経験を胸に、焦らず腐らず!創り続けよう&発信し続けようと思う。







画像2

画像3


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?