114日目 本能の赴くままに堕落した生活との訣別
ラストタイ飯
近所の仲良くなったタイ人の男の子がいる店に来た
昨日溢れんばかりに入れてくれたパイナップルジュースを今日も頼む
一番美味しかったガーリックの肉のやつを頼む
ぶたが美味かったのに最終日に鳥を頼んでしまった、最終日にミスってしまった
悔いが残る最後のタイ飯だけど、今日最後だと伝えると彼が気持ちよく送り出してくれる
「また明日ね！明日から僕も日本に行くよ」愛のあるボケで送り出してくれた
すまん、明日はマレーシアなんだ
宿に戻って見慣れた奴らとギリギリまでタイの堕落を摂取する
堕落した奴らがロビーでこれでもかってくらいダラダラしている
ダラダラの中には信じられないくらいフレディーマーキュリーに似たやつもいる
この前はドウェインジョンソンみたいなやつを見かけたし、海外だとそっくりさんのレパートリーも国際的で楽しい
昨日までは一緒になってダラダラしていたくせに、今日のぼくはこいつらとは違うという確固たる自信がある
俺は今日でタイから脱出するんだ、ワハハ、お前らもせいぜい頑張るんだな
見える範囲で仲良くなった奴らに別れを告げていざ駅を目指す
ようやくタイから抜け出せる幸せ
電車に乗ったはいいが、さっきまで堕落を過剰に摂取してたせいで眠い
タイからやっと抜け出せるという幸せと安心感でより眠気は加速する
うとうとしてたら前のおばちゃんが差し入れのうずらの卵をくれた
そっからちょっと話したが、気づいたらまた寝てた
ハッと目覚めるとニコニコしてる
それからも終始うとうとし続け、たまにくる売人のおかげで目が覚めるというのを繰り返す
駅に停まるたびにいろんな売人が乗ってきてはうろついて帰っていく
東南アジアではお馴染みのシステムだ
せっかくなので長い電車の旅のお供としてお菓子を買った
今思えばお菓子なんかじゃなくて夕飯を買っとくべきだったのだが…
一通りお菓子を食べ終え、またうとうとしていると
気を利かせて前のおばさんがベッドにしようか、と言ってくれる
もう限界だったので、まだ7時だったけど寝台にしてもらう
明日にはマレーシアだ、おやすみ
今日の自立散歩のお供
ソナタ・アークティカのEcliptica
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