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【作業療法士を目指す理由-part2】

part1では、リハ職を目指す理由についてお話ししました。

リハビリの専門職は、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)があります。

・理学療法士(PT)
起き上がる、座る、歩くなどの日常生活で基本となる動作を専門的にみる。運動療法や物理療法、筋力訓練などを行い運動機能の回復や維持を支援する。

・作業療法士(OT)
食事、歯みがきなどの身の回りのことから家事、仕事、趣味活動といった社会的な活動まで、生活に必要なさまざまな動作の改善・維持を支援する。また、認知や心に問題を抱えた人に精神的な働きかけを行う。

・言語聴覚士(ST)
言葉でのコミュニケーションや嚥下に障害のある方を対象に、発声や嚥下の指導・訓練、補聴器の調整などを行う。


ざっくりと説明するとこんな感じでしょうか?
PTとOTは共通科目があり、似ている部分も多い印象です。


「なぜPTじゃなくてOTを選んだの?」


よく聞かれるこの質問。
この先も聞かれるのでしょう。

私が作業療法士を選んだのは4つの理由があります。


①”その人”を見ているから

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同じような疾患を抱えた、AさんとBさん。
Aさんは、2児の母親。Bさんは1人暮らしの高齢者。
AさんもBさんも、同じ内容の訓練や指導をするとします。
はたして、これで十分でしょうか?

同じ環境で同じように生きてきた人はいません。
性格も価値観も違う。


2人とも、「自分で料理できるようになりたい」と思っていても、こだわりがあるかもしれない。それに合わせて、動作や環境を工夫して変えていけばできるようになるかもしれない。

その人の生活に寄り添うためには、身体機能だけでなく、人柄やその人を取り巻く環境からもその人を知る必要がある。
その分、人と深く関わり、その人のことを考える必要がある。

そう簡単なことじゃないのは、承知の上です。

しかし、昔から「疾患のあるAさん」という表現に違和感を持っていた。

「私と出会ったAさんは、たまたま疾患があった。」

こういう考えを持っているから、
患者様を1人の人として深く知っていきたいと思ったから、
OTを目指している。


②答えがないから

前述したように、同じ環境で同じように生きてきた人はいません。
それは、患者様だけでなく、医療従事者側も同じで。

症例報告ってたくさんありますよね。
同じ患者様がいないように、同じOTもいないんです。

つまり、同じ患者様に対して、私が訓練するのとあなたが訓練するのとでは、全く同じ結果が出るとは限らないんです。

発想力も観察力も違うから、考える訓練内容も千差万別。
同じ訓練内容でも、技術や知識、関わり方によって効果に差は出てくる。

だから、Aさんにはこの訓練が一番という答えはない。
それってすごく面白いと思いませんか?


③多趣味だから

昔から気になったものはとりあえず手を出していたんです。

今の趣味は、カメラ、映画鑑賞、読書、お菓子作り、旅行、裁縫など…

高校生時代は家庭科部に所属しており、1か月に2~3本は映画を観ていたり、本もよく読んでいたので、仕事に活かせないかなと思っていたんです。

患者様との会話とか訓練を考える上でちょっとしたヒントになるかも、と淡い期待を持っていました。

いまのところは旅行とカメラ以外はなかなか役に立っていませんが。


④需要があるから

日本作業療法士協会によると、医療機関に従事するOTは全体の70%以上だそうです。

一般病院に勤務するOTが増え、飽和状態になっているため、「需要はない」と言われています。

一方で、介護施設や精神病院、児童養護施設などにはOTが不足しています。
OTの場合、退院後の生活の方がより専門性が発揮されるはずなのに、なぜこんなにも足りないんでしょうか。

だから、退院後、住み慣れた地域で暮らしていく際に手助けできるような、作業療法士になりたいと思っています。


どんなOTになりたいか?

◇訪問リハ、通所リハなど地域に出て、OTとして支援を行う。
◇PT、STの専門知識も学び、多角的にものごとを見ることができるOTに。
◇医療知識・医療技術のあるだけなく、経済や政治など教養のあるOTに。


実際に働いてみると、こんなのは理想論にすぎないと思うかもしれません。
それでも、少しでも理想に近づけるように、
今は国試に向けて勉強しないといけませんね。

では、また。

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