お気に入りのノートの話
10代の頃の私に教えてやりたい。くよくよしてないで、早く寝なさい。あなたは、早起きが好きな人なんだから。
平日、念のためにかけるアラームは、運動会で鳴らされる笛とおんなじ。もう準備は整っていて、いざ体を動かすための合図だ。
朝6時。正確には、歯磨きと洗顔を終わらせて、6時15分くらい。ダイニングテーブルの上で、B5の大学ノートを開く。
今日は、このノートの話をしたい。
朝書くモーニングページをはじめてから、色んな大学ノートを試してきた。色んな、といっても、近所のスーパーに置いてあるノートを一通り。特にこだわりはなかった。
全米100万部超えの名著、ナタリー・ゴールドバーグの『書けるひとになる! 魂の文章術』には、ノートについてこんな記述がある。
ノートのことも考えよう。これもたいせつな要素だ。大工さんにとっての金槌や釘のように、ノートはあなたの道具なのだ(わずかのお金で買えるのだから感謝しなくちゃ)。ハードカバーの高価な日記帳を買う人がよくいるけど、あんなものはかさばって重いし、おまけに、きれいに装丁されているものだから、なにか立派なことを書かなきゃいけないような気になってしまう。世界中でいちばんくだらないことを書いてもいいんだ、という気分になれるようなものがいい。
ノートは道具。身の丈にあって、心置きなく使えるものがいい。
そしてもうひとつ、ノート選びに要素を付け加えるなら、ストレスなく書ける紙質がいい、ということだ。私にとっては、アピカのCD15ノートがまさに理想的だった。
アピカノートは、とにかく紙質がつるっとしている。ペン先が紙の上を滑るようで、文字を書くのもなめらか。アピカの後に他のノートを試すと、今まで気にしたこともなかった紙質のざらつきにまあ驚く。ボールペンが引っかかる感じ。せっかく書こうとしているのに、足を引っ張られるような。
いつものスーパーには、赤と青色のアピカノートが取り揃えてあった。たまたま立ち寄った他の店で、辛子色を見つけ、興奮して調べてみると、空色、鶸色(ひわいろ・黄がちの黄緑)、鼠色など10色くらいある!
嬉しくなって、さっそく通販でまとめ買いした。1冊220円。100円で買えるノートもあると思うと、ちょっと高い。でも身の丈に合わない額でもない。
このノート、私のお気に入りです。
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