自分の強みを知ってもっと幸せに生きる! ポジティブ心理学「強み発掘ワークショップ」【イベントレポート】
この記事では、2022年5月21日 (土)に開催された、ICORE主催のオンラインイベントのダイジェストをお送りします。
当日は70名近くの方にご参加いただき大反響だった本イベントでは、ポジティブ心理学の専門家 川島 一晃教授をお迎えし、強み発掘のために具体的な事例を交えながらのワークショップ形式で進めていきました。
0.はじめに
"強みを知り、活かす"たったこれだけで人生の幸せ・充実度は何倍も上がると言われています。それだけでなく、強みを活かせている人は成功しウェルビーイングが高まるという科学的データも。
今回は、長年に渡り心理学の研究を行ってきた専門家の先生による特別ワークショップ。昨今注目を集めているポジティブ心理学について知り、自分自身と向き合い、"あなただけの強み"を見つけていきましょう。
WELL-BEINGを見出す視点を探して
———皆さんはこの写真の状況をどのように表現されますか?
カフェに入った際に、水が半分しか入ってなかったら不満に感じる人もいると思います。逆に鳥取砂丘などで喉がカラカラな状態で水をもらった場合には、水がもらえて嬉しい、という風になると思います。
実は、事実をどのように「体験」するかは、本人を取り込む「文脈」が大きく影響します。大事なことは「事実」は多様な捉え方が可能であるということです。本日のお話は「すでにある資源」に着目してみることで、体験している世界の見え方が違ってくる可能性がある(かもしれない)という試みです。
ゲスト講師プロフィール
1.ポジティブ心理学を解説
———ポジティブ心理学とは?
生き生きとした生活や、個々人がその人らしい可能性を発揮したり、好ましいパフォーマンスを発揮することに関わる人間の機能や特徴について、主に持続的な幸福(well-being)を促進することを目指して研究・実践する学問
———みなさんは、「幸福」であるために重要な要因はどのようなものであ
ると考えますか?
大学生に聞いた回答は、「いくら稼ぐか?」「給料がいくらもらえるか?」など出てきました。生活する上で、お金も大事だと思うのでこの回答も重要だと思います。
ヨーロッパのLyubomirsky(ソニアリュボミアスキー) の研究によると元々持っている遺伝要素が50%であると言われています。例えば、その50%が幸福になりやすい遺伝子もしくは、幸福を感じにくい遺伝子であることも考えられます。多くの人が大事だとされる年収や、生活環境の影響はたった10%でそこまで大きな影響はないです。残り40%は日々の私たちの行動の選択によって幸福は左右されると研究の結果とされています。
———調子が悪い時は、周りの状況や文脈であったりそういうことに振り回されている。
自分が自分らしく生きられていないように感じやすいです。自分で自分の人生を生きていこうとする活動は健康的であると考えています。健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態になることを示します。
まず皆様の精神的健康(ウェルビーイング)について解説し、これを促進することに寄与するポジティブ心理学の知見を共有したいと思います。
2.Well-beingに繋がるPERMA理論の紹介
PERMA理論には5つ「①ポジティブ感情」「②エンゲージメント」「③ポジティブな関係性」「④意味・やりがい」「⑤成し遂げる・達成」の要素があります。これから出る例は、実際に私が経験した場面です。
①ポジティブ感情:自分のやりたいを見つけワクワクする感情を見つける
②エンゲージメント:没入して時間が止まるような体験
③ポジティブな関係性:モーニングに友人といける幸せ。友人にとってもこんなにも待ってくれていたのかと思う幸せ
④意味・やりがい:一つひとつに意味付けをするか、単調に仕事をするかで変わってくる
⑤成し遂げる・達成:自分が達成したいこと、こんなこと達成したということ。
PERMA理論は、その人の感度・状況によってWell-beingにつながると言われています。ただ、PERMAの5つ、すべてが活性化している必要なないです。自分がどういうところが感度がいいのか、自分の特徴についてイメージできればそれで十分です。自分がどういう点に着目しやすいのか、大事にしがちか、捉えがちな、等自分の側面を知っていくが大事です。
Seligman(セリーグマン)によると、すでにみなさんの中にあって5つの領域がWell-beingを支えているのではないかと言われています。普段は意識していなかった領域を意識することで感度はあがり、さらにWell-beingに繋がりやすくなります。PERMA論の中で、自分はどういう点に感度がいいのかをイメージできれば、ぐるぐるしながらも最後には中心のウェルビーイングに繋がっていきます。
人それぞれ、充実を認識しやすい側面が異なります。自分の感じやすい領域を知り、意識することで、毎日の「幸せ」の体感が変わってきます。心理学のワークでは、数学と異なり正しい答えがありません。全ての答えが正解でもあります。
3.「Character Strength /強み」とイメージワーク
日本では自分のいいところを話すと、「天狗になっている」「どこか憚(はばか)られる」ということはありませんか?、研究でよく、自分のいいところを知っていることが健康やウェルビーイングにとっていいということがよく議論されています。
———強み「Strengths」とは?
「人が活躍したり、最善を尽くすことを可能にさせる特性」と定義されています。研究によると、人間の強みとして200以上の哲学書や教典などから6カテゴリー、24要素が見出されています。
VIA center on character ※日本語設定にして無料実施可能。
<ワーク1>自身の重要な強み(signature strength)を選択してみよう!
▶︎24の強みの要素から、「最も自分らしい」「最も自分に身近な」「これを奪われたら自分らしくないな」と思われる「強み」を1つ選択してください。その選択理由も言葉にしてみてください。
例:エネルギー(ZEST)
理由:毎日は冒険でありたいと思うし日々の活力がなくなると自分らしくないと思うから 等
———本当の「強さ」は「弱さ」の中に煌めくと思います。
毎日の生活の中にある「良いこと」、今日の1日で注目しようとするご自身の強み、このようにポジティブ心理学的な概念を活用することで、日々自分のウェルビーイングが向上すると、心身の健康もまた強くなると思います。
悩んだり、困ったりすることを無くすことはできませんが、そのような時にこそ、自分自身の良さが浮き上がってくる「チャンス」でもあると思います。すでに自分自身にあるものにフォーカスしましょう。
「強み」を認識すること、そして「活用」すること。大切なことはもうすでにあるということ。ささやかでも日常の中で「強み」は発揮されているということ。次はそれをどのように「活かせるか」という思考を入ることで、「強み」に立脚した日常が現れてきます。
自分の「強み」をどのように活かすのが正解はないからこそ、自分の思う活かし方を大切にしていきたいですね。
【Be to DoキャリアスクールICOREとは?】
ICOREは、本当にやりたいことを見つける自己理解(Being) 、本当にやりたいことを形にするビジネススキル(Doing)を仲間と共に一気通貫で学べる女性向けオンラインキャリアスクールです。
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