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現象と幻想を分ける
僕の数少ない趣味の一つに「坐禅」がありまして
月2回の坐禅会は冠婚葬祭以外の全ての予定に優先しています。
坐禅の前に和尚のありがたい言葉を聞けるのですが、その中で好きなものがあります。
「世の中に、”悲しい”事など無いのです。”悲しい”と思う自分が居るだけです」
これ世の中の真理じゃないでしょうか?
人間は視覚や聴覚、嗅覚、触覚、味覚という感覚器官を通じて自分の外側の世界を認識します。
各感覚器官から入ってきた情報は脳に集まるのですが、そこには同時に様々な感情も同時に集まっています。
これらが結びついてしまうんですよ。結構な割合で。
すると実際起こっている「現象」と少しずれた意味合いの「幻想」を生んでしまうことが多々あります。
例えば
職場にて
朝から眉間に皺を寄せ気難しそうな顔をしている上司と喫煙コーナーで二人になったとします。
(えっ今日も機嫌悪いんすか。。。)
(どうしよう、早くデスク戻って仕事してるフリしよ)
(えっ何なのほんとこの人、もしかして嫌われてるの?)
という具合に頭の中で延々と想像してしまう事ってありますよね。
これが「幻想」です。
「現象」はただ"眉間に皺を寄せ気難しそうな顔をしている上司”がそこにいるだけです。実際のところその上司がそんな顔をしている理由がただの二日酔いなのかも知れないし元からそういう顔なのかも知れないけど、それを知りうる術も必要もないわけです。
こんな話もあって
井戸水の温度って年間を通して16℃〜20℃程度と一定らしいのですが
夏飲むと冷たく感じる
冬のむと暖かく感じる
んです。これも「幻想」です。
「現象」では冷たい水も暖かい水も存在しません。
ただ16℃〜20℃程度の水が存在しているだけです。
水の温度は変わりません。変わったのは自分の感情です。
上の方に書いた会社員と上司の例でも実はそうで
何か怒られるようなマイナスの感情がある時ほど機嫌悪く見えてしまうものです。
とまあそんなわけで現象と幻想を分けると世界が幾分とシンプルになり、どうでもいいことでクヨクヨ悩んだりする事が減ります。
とはいえそれがなかなか難しいですがね。。。
かれこれ数年坐禅を続けて、あるものをあるがまま認識する訓練をしていても、毎朝嫁の顔は機嫌悪そうに見えるものです。全く修行が足りませんね。合掌。
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