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カスタマーサクセスマネージャーはじめます

こんにちは。職業「戸倉彩」です。
2021年1月より、カスタマーサクセスマネージャー (Architect) のポジションに就くことになりました。まだ詳細については決まっていないこともありますので、ここでは具体的に何をするかについてお伝えできない点についてはご了承ください。今回は「DevRelと自分のキャリア」について共有してみたい思います。
DevRelとは、Developer Relationsの略語で、一言で言うと開発者向け共創マーケティングの手法のことです。
この記事では、ユーザーや開発者も含めてITのエンジニア職に従事されている方々をエンジニアと総称して書かせていただきます。

1. DevRelに関係する主な職種について

すでにDevRelでお馴染みのMoongiftさんが分かりやすくサイトで公開されていましたので、リンクを貼らせていただきました。この中にも「カスタマーサクセス」という職種について紹介されています。

2. サポセンエンジニアから始まったエンジニア人生

ここからは、上記の記事に寄せるかたちで、ワタシが実際に経験したDevRelに関与またはエンジニアとして成長することができたと強く感じられた職種やポイントについて紹介していきます。

サポートセンターのシステムエンジニア

2000年代に、ワタシはサポートセンターのシステムエンジニアの仕事に就いたことをきっかけにエンジニア人生を歩み始めました。製品購入後のコンシュマーおよびエンタープライズのテクニカルなサポートセンター業務を経験しました。オンサイトサポートを実施しない限り、基本的にはお客様とのやり取りは電話、メール、FAXを通じた声と文章のやり取りで行われました。「スピーディにお客様の環境で発生している問題や疑問点を解決する」ことでお客様から感謝されたり、製品の信頼に繋げられることに貢献できたことは、やりがいでありサポートセンターのエンジニア職の魅力だと感じました。

セキュリティ系のシステムエンジニア
その後、セキュリティ分野をメインに活動するシステムエンジニアに転身しました。が、4名しか存在しないチームからのスタートだったこともあり、プリセールスエンジニアの役割から新しいプロジェクトの企画や立ち上げなど実に幅広い業務に挑戦する機会に恵まれました。とくに、DevRelに寄与できたと思うのは、今でいうエバンジェリスト活動とも言える「イベントやセミナー、ハンズオンを通じてエンジニアにセキュリティ対策の概念や手法を広め、プロダクト体験してもらう活動」「パートナー企業のエンジニア向けコミュニティ立ち上げ」、営業同行して「状況のヒアリング」「アドバイスや提案」などなどでした。国内においては、お客様およびパートナー様に寄り添った活動からは学ぶものは大きいと実感しました。

QAエンジニア
あまり表舞台には出ることのないエンジニア職でしたが、新機能をいち早く触れることができ、ニーズの高いシナリオベースに品質検証作業などをメインに行ったりしていました。事前にエンジニアに伝えておきたい事項は「READMEやナレッジベースなどドキュメントにまとめる」「特定のお客様へベータ版を提供し、フィードバックを得ながら開発チームと連携を取り、今後のロードマップにどのように適応できるか検討する」など、エンジニアがハッピーになる製品を世の中に提供するために自分たちが存在している!という意識で取り組んでいました。

オンサイトアナリストエンジニア
客先に常駐し、先方のエンジニアと共にプロダクトを健全に活用し、商品をリリースしていただけるように導くのがメインの業務でした。所属しているチームと過ごすよりも、お客様と過ごしている時間のほうが長いこともあり、感情コントロールしながら、お客様の満足度を向上するために上手く立ち回ることが求められるポジションでした。常駐前には想定もしていなかった社内事情や人間関係を把握することもでき、リアルなお客様の環境や現場を知るというのはこういうことなんだなぁと実感することに繋がりました。

プロダクトマーケティング
エンタープライズ向けのプロダクトのライフサイクルを管理し、戦略的にマーケティングを遂行しながらシェアを獲得するポジションを経験しました。日本初上陸のプロダクトにおいては、お客様のニーズ把握と同時に、エンジニアと連携しながら導入から運用などに求められるリソースの提供に努めました。担当したプロダクトは、セキュリティに関するテクニカルな理解が必要だったこともあり、マーケティング職ではありましたが、上司やエンジニア部門の方々の理解を得ながらデモ環境構築や検証作業にも積極的に参加するようにしてました。また、カタログ制作や事例作成の際には、エンジニア目線でプロダクトの優位性や事業の成功体験を結びつけたストーリーを伝えることを心掛けていました。

エマージングプロダクトマネージャー
外資系企業で買収したばかりのプロダクトを国内でどのように展開するかを戦略化するエンジニアのバックグラウンドが求められる比較的に希少だと思われる仕事に就いたことがありました。顧客とパートナー企業を成功に導くために必要なものを徹底的にヒアリングし、分析を行いました。本社との架け橋になる重要なポジションであり、ビジネス戦略を担う側面もありました。

アカウントマネージャー(営業)
担当するお客様は決まっていましたが、その中で、お客様と通じる言葉とはどういうものかについて学びました。また、プロダクトの導入や導入後の継続の有無に関する決定にエンジニアが大きく関与しているケースが多く、ネットで調べれば出てくるようなカタログ情報だけを持って営業活動することは通用しない世界でした。自分の担当と目標数字に責任を持ち、どんな状況に置かれても顧客ファーストの信念を貫くことができるか、人間的にも試されていると心底から感じたポジションでした。

テクニカルエバンジェリスト
ここでは書き切れないくらい本当に多くの学びを得ることができたエンジニアの方々と技術と向き合う仕事でした。主に対象となるプロダクトやサービスを「知ってもらう」「体験してもらう」「使ってもらう」ことを、ユニークなアプローチで行っていました。ブロードな活動だけでなく、アカデミック支援、ビジネス案件支援なども経験することができたのは非常にプラスだったと今も感じています。

スタートアップCTO (Chief Technology Officer)
テクニカルエバンジェリスト時代に、スタートアップCTOも兼務していました。エンジニアとして、社内システムやサービスを展開するシステム基盤の技術選定から導入、運用のフェーズに携わり、スタートアップ特有のスピード感のある中で最新テクノロジーを活用してマネタイズすることの意味ビジネスの本質を学ぶことができました。経営陣と共に社会的責任と使命感を持ち、顧客が満足できるサービスを展開できるように意見交換や議論を重ねた日々は、未来への希望に満ちていたことを忘れられません。

デベロッパーアドボケイト
テクニカルエバンジェリストの経験を活かし、よりエンジニアの方々の寄り添ってクラウドネイティブの重要性や技術情報を世の中に広めながら、エンジニアの方々のレディネスを高める活動に専念することができました。こちらも、ここでは書き切れないくらい他にも多くのことに挑戦し、学びを得ながら、テクノロジーで社会貢献する活動オープンソースにも貢献することもできました。


3.  Be Essentialな姿勢でカスタマーサクセスを目指したい

ここまで読んでいただいた方の中には、いったいいくつの職種に就いたんだろうとドン引いてしまった方もいらっしゃるかもしれません。また、エンジニア職、マーケティング職、営業職と畑違いの職種を渡り歩いていることに疑問を感じられた方もいらっしゃると思います。ここで伝えたかったことをまとめると、自分の経験からIT業界で企業に所属して仕事をしているとエンジニア職に限らず「何かしらのかたちでエンジニアの成功や共創に繋がるDevRelに貢献する活動をしている」または「DevRelに必要なスキルを習得している可能性がある」ということです。

ワタシ自身は、いづれのポジションも多方面からDevRelを学びながら、社会にポジティブなインパクトを出しながら働くことができたと、これまでお世話になった & 現在お世話になっている企業、パートナー様、お客様、そしてコミュニティの方々、エンジニア仲間に心から感謝しています。そして、これからも自分らしく「DevRel推し」で活躍の場を広げていきたいと考えています。

お客様や社会から最も必要とされる存在 (Be Essential) となるために、課題の解決にテクノロジーで貢献する企業に所属している一人のプロフェッショナルテクニカルロールとして、カスタマーサクセスマネージャーという役割で新たなスタートを切った今、期待と希望で胸がいっぱいです。もちろん不安がまったく無いわけではありませんが、心は前向きに笑顔で歩んでいこうと思います。

こんな新米カスタマーサクセスマネージャーではありますが、何卒よろしくお願いします。

EoF

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