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なぜ田んぼが凹んでいるか?調べてみた

田んぼの景色の変化は早い。9月の上旬がまさに穂が垂れてきており、9月20日ぐらいから稲刈りが始まっているところもある。


そんな田んぼですが、私の勝手な認識では、台風などの大きな天災がない限り、元気に伸びた稲が一面スッと上に向かって立っているもの。だと思っていた。

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でも、近くを歩いたり、よく田んぼを見てみると、倒れて凹んでいるところがあることに気づく。

こんな感じだったり。

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こんな感じだったり。

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こんな感じだったり。

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と。

子供たちと散歩している中で、「なんで倒れているの?」と聞かれて、「強い風がふいたからかなぁ」と答えつつも、倒れているのは一部だけだしなんでだろう…。という状態だったので少し調べてみることにしました。


まずは『農林水産省』のホームページの中に『消費者の部屋』という所に届いた質問に対する回答が見つかりました。

▼質問
たおれてしまった稲(いね)は、もう育たないのですか。

▼こたえ
たおれた稲については、たおれている状況(じょうきょう)により、3つの場合がかんがえられます。
1.なびき型(稲が横にたおれている状態(じょうたい))
2ざせつ型(稲の維管束(いかんそく))の部分がおれてしまっている状態)
3.ころび型(稲が根の部分から持ち上がってしまっている状態)です。

なびき型であれば、農家の人は稲をひもなどでしばり、持ち上げて稲に栄養がいくようにしてそだてています。2、3つめの状態の稲は、もう育ちません。地域(ちいき)によって、農家の人は、なるべく稲の丈(たけ)が短くてたおれにくい品種(耐倒伏性(たいとうふくせい))をえらんで作付けをしています。

参考
農業技術事典 農研機構編 農文協
総説 作物における倒伏と根 農研機構 寺島一男
令和2年更新

なるほど。なびき型であれば育つのか。

ほかの情報も探してみると、
(今度は農業機器メーカーのクボタさんのサイトより)

倒伏(とうふく)は、稲が倒れてしまうことです。
稲が倒れると、収穫作業が困難になり、また収穫量や品質の低下を招きます。倒伏して穂が水につかった場合、籾が発芽してしまい、収穫できない場合もあります。

倒伏の原因と対策
稲の倒伏は節から折れる場合は少なく、節間が曲がるか折れる場合がほとんどです。おもに根元近くの節間が曲がったり折れたりして倒伏します。節間が徒長したり、弱くなったりしているところに、風雨などの外的な力が加わると倒伏します。節間が徒長する原因として、日照不足があります。植物ホルモンは成長を促進すると同時に、光によって働きを抑制する性質を持っています。日照不足の植物は、この成長ホルモンの働きが抑制されず徒長します。例えば葉が茂りすぎて過繁茂になった田んぼの場合、根元が日陰になるため徒長しやすくなります。

大型の品種(長悍品種)は、早くから根元が日陰になり、そこが徒長して弱くなるため、倒伏しやすい傾向があります。また、窒素肥料が効き過ぎても徒長します。節間の長さだけではなく、強度も大切です。根腐れなどによって根元が早く枯れたり、病害虫などで強度が弱くなったりして、稲も倒れやすくなります。

倒伏を防ぐためには、根元近くの節間が短くて、丈夫な稲に育てることが大切です。 台風が近づいたら、深水にしておくと倒伏が避けられる場合があります。倒伏した場合は、排水して籾の発芽を防止します。また、稲をできるだけ持ち上げて株を起こし、日当たりを良くして乾燥させます。

倒伏すると収穫や品質に影響が出ることがある。
倒伏しやすい種類がある。

さらに、ほかの情報も探してみると、
(こちらはYahoo!知恵袋より)

▼質問
田んぼの稲が倒れている理由を教えてください。
昨日、通勤途中に田んぼを見たら、稲が倒れているところがあったのですが、なぜ倒れているのでしょうか?
台風や竜巻(?)の影響なのでしょうか?それともUFO?
ひどいところだと、半径10mの円ぐらいの大きさでまとまって倒れている田んぼもありました。

▼ベストアンサー
倒れるのは、稲穂が充実してきて、その重さに耐えられなかったためです。

原因はいろいろあります。
・窒素肥料の効き過ぎ:窒素が効いていると、葉色が濃くなり、収量が増えますが、稲体は軟弱になるので倒れます。
・桿長が長い品種:コシヒカリなど草丈や桿長が長い品種などは倒れやすいです。
・地上部に対して根の張りが良くない:稲作では中干しといって、梅雨が明ける頃から、水を落として、根に酸素を供給する作業があります。中干しをすると、根の活力が増加してしっかりと張るようになります。逆に中干しができていないような田では、根が弱く、稲体を支えきれず倒れます。

等々......。
そっとしていればあまり倒れないのですが、どうしても、風の影響などを受けるので、将棋倒しのように倒れてしまいます。

病害虫によっても倒れることがあります。
・紋枯病は株元から茎を犯すので、倒伏の原因になります。
・トビイロウンカ(秋ウンカ)によって坪枯れを起こしていると、丸くまとまって倒れているようにみえます。この場合だと、倒れているところは周りと明らかに色が違うのでわかりますが。

桿長が長い品種、コシヒカリなどは倒れやすいのか。
でも、コシヒカリって美味しいお米の代名詞な気がするけど。

さらに、こんな情報も。
(最後は日本お米協会のサイトより)

日本では長きにわたり様々な方法で品種改良が繰り返され、毎年数々の新品種がつくられているが、皆さんは自分が育てている品種以外のイネをまじまじと見たことがあるだろうか? 新品種を生み出すうえで、技術者はイネのどのような形や性質に注目しているのかを知れば、自分のイネや他地域のイネ、新品種のイネを観察するときの参考になるはずだ。とくにこれからお米農家を目指す人には、イネの形の見方をぜひ知っておいてほしい。

草丈(稈長)を抑えることで安定した収穫のできる品種をつくる

◆草丈(稈長)
イネの品種改良で長い間注目されてきた形質が、この草丈(稈長)である。実際に栽培していくうえでも、気にすることが多いポイントであろう。稈長が高くなることは、イネの倒れやすさ(倒伏性)に直結する。倒伏した稲は生長が正常に進まず、病気になる可能性が高くなるため、かなり古い時代からイネの草丈を抑えるような方向で選択が進んできた。正常な個体の半分以下にしかならないものを矮性(わいせい)、正常個体と矮性品種の中間程度の草丈になるものを半矮性と呼ぶことが多い。日本で作付けされている品種のほとんどが半矮性品種だという。矮性化は主に、節と節の間である節間が短くなることで生じる。節間の伸長に影響を与えるのは、植物ホルモンの一種であるジベレリンだ。植物の生長を促すジベレリンの分泌が低下すると、節間の伸長が進まなくなる。イネにおいて、ジベレリン分泌はいくつかの遺伝子によってコントロールされていることが分かっており、それらは半矮性遺伝子と呼ばれる。現在は遺伝子やゲノムを操る技術の出現により、それらの遺伝子の一部を人為的に動かなくさせることで、意図した半矮性品種を作り出すことが可能になっている。


と、かなり色々な情報を貼り付けただけになってしまいましたが、自分のためにかなりざっくりまとめます、と。

・田んぼが倒れる原因には内部要因(草丈・クサタケ)と外部要因(風雨)がある。
・稲が横に倒れている状態=なびき型であれば大丈夫ではある。
・ただ、倒れている状態だと品質に不安・収穫が大変である。
・倒れにくいように草丈を抑えるための品種が作られている。

ということなんですね。
産まれてからこれまでほぼ毎日お米を食べているのにもかかわらず、正直全然知りませんでした…。
(もしかしたら理科や家庭科で習っていたら、ごめんなさい。。)

でも、やっぱり直接目で見て気になって学んでいくってとても大切ですね。
ちょっとしたことでも、引き続き色々と気にしていこうと思います!


古民家の民泊宿を運営することに!(2022年9月更新)

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