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噴火が通り道

この島の近くを通った時、深く続きそうな
大きいカルデラがあった。どこまで深いのだろうかと、見ながら考察していた。
そして、一瞬だけ。そこが青白く光り、
やがてゴオオという音を鳴り響かせていた。
雷やスタジオ、車のライトとは全く違う。
立ち上がる煙の激しさとは逆に、とても優しく。
すごく柔らかい光だった。
あの光がなんだったのか。
Ijen volcano complex のような
硫黄からのガスなのか。
専門家ではないのでわかりません。
(調べても出てこない)
光は青白いというよりも水色というべきか、
エメラルドグリーンの絵の具に青を一粒と
白をたくさん混ぜた色。
あの光は二度と忘れないでしょう。
なんでもある便利な世の中から、かけ離れた風景。
独自の形を持ち、しかしどこかで見た事がありそうな
緑と青の世界。
登っていく灰色を受け入れる、のんびりと進む白い雲。
それに相違するのは
今、僕の目の前を通り過ぎていく
高く続く灰色の四角い世界。
どちらも同じ地球で、どちらも同じ時間が進む。
不思議いっぱいの地球にワクワクしたのを思い出す。
この後、荒れる海が待ち構えてたとも知らずに。

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