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「やる気」には種類があると思う。

こんにちは。音楽家の末廣亜耶乃です。


私はお仕事でトランペットのレッスンをやっているのですが、それを通じて私の中で「こういうことをする人はこういう傾向の人が多い」といったパターンがあります。


そのうちの1つが「やる気」についてです。


レッスンを受講されるにあたり、「やる気はあります!」ということを仰る方がいるのですが、その台詞を私に仰る方の中で実際に「やる気があるね!」と思えた方がこれまで一人もいません。


恐らく私の思う「やる気」とそのご本人の「やる気」の種類が違うんだと思います。


私の思うトランペットのレッスンで出会う「やる気がある人」は、

・話を聞く姿勢が真剣

・宿題になったことはできるようになるまで練習してくる、もしくはできなくても何某か向き合って進歩しようと努めている

・できないことに直面した際に、できるようになるまで何度も練習する


こうした行動を何も言わずに行っています。やる気のアピールもありません。


上手になりたい!というお気持ちに素直に従って、行動に移しています。



逆に私がトランペットのレッスンを通じて「やる気がないのかな?」と思う人は

・話を聞く姿勢が雑ですぐ飽きる

・宿題になったことを練習してこない、又はしたとしてもできるようにはなっていない

・できないことに直面した際に「何度やってもできないんです」と言うけど、実際にその箇所を練習した回数を聞くと2〜3回だったりする


文字にするとトランペットじゃなくてもこの行動では上向かなそうな雰囲気が漂っていますが、これに加えて「やる気をアピールしてくる場合」の方は「でもやる気だけはあるんです!」と言う台詞がついてきます。


やる気があっても行動が伴ってなければ上手にはなりません。


多分、「やる気をアピールしてくる場合」の「やる気」は、より良くするための強い願いや気持ちではありますが、

「やる気をアピールしてくる場合」の方々の「心の奥底にあるやる気」というのは種類が全然違うんだと思います。


「心の奥底にあるやる気」は色々あって良いと思います。

「心の奥底にあるやる気」がお友達とワイワイ集まりながら時間を楽しむためのツールとしてトランペットと関わりたい、、、というような種類のやる気であればそれはそれで良いと思いますが、そうした想いを知らないフリして「私はやる気です!」とその道の専門家に言ってしまう人は、トランペットとの付き合い方がうまくいかなくなってしまう人です。

「実は適当な感じでやりたいと思っている」といった心の奥底の声をちゃんと拾って正直に受け止めた方が、本音の部分を上手く汲みながら上手になっていくやり方を模索しやすくなるから、簡単にスキルアップできますし、結果楽しさの幅が広がります。


本当の本当にやる気がありますか?


向上するためのやる気が薄いことが悪いことだと思っていませんか?


プライベートレッスンはただ楽器を教える・教わるだけでなく、こうした心の奥底にこっそりと佇んでいる「予想外の種類のやる気」を知ることにもなります。

向かい合いながら建前的にあるやる気のようなものをうまく飼い慣らしていくコツが掴めると、生き方がお気持ちの上でシンプルになっていきます。


Music for All

All for Music


まさにこれ。


音楽を通じて全てに通じることを学び

生き方そのものが音楽にも生きてくる


奥深いことですね。

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